今回、境内に出展したのは「痛たこ焼き」「痛おしるこ」。“希望者には”おまじないをかけてメイドさんがトッピングをしてくれるという嗜好だ。メイドの一人・蝶良寿さんは語る。
「去年遊びに来たオタクの友人にもドン引きされたが、今回はさらに“より痛く。萌える。”おまじないを考案してみました」
その成果があったのか「萌え寺」目当ての来訪者だけでなく、子どもや老人も物珍しそうな目で見ていた。了法寺のグッズを制作する株式会社八福の室井篤志さんも語る。
「一昨年からは、実行委員会のほうから、ぜひやって欲しいと依頼されるようになりました。アキバ系の出展がほかにないことや、お寺の周囲が寂しいことが大きな理由ですね」
八王子いちょう祭りでは、木製の通行手形を買って、各所にもうけられた「関所」で焼き印を押してもらいながら巡るのが一つの楽しみ。了法寺のある一帯は、いちょう並木の西端にあたり、関所のスタート地点にありながら、出展が少なく賑わいに欠けるという問題があった。
ところが「萌え寺」の登場は、周囲の風景をガラリと変えたのである。最初に萌え看板が設置された時には「これが“痛い”という気持ちか」と思ったと語る住職の住職の中里日孝さんも、今は「法華経にも、戯れに子どもが地面に描いた仏でも御利益があると書かれているんです」と、好きなことの延長で仏教にも興味を持ってもらいたいと語る。巨大な産業や万単位の観光客でなくとも、萌えキャラは確実に来訪者を増やす原動力となっている。
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