アナログゲームの人気再燃! TRPG人口を盛り返した『パスファインダーRPG』も話題に

■TRPGを再燃させた『パスファインダーRPG』

 1974年にアメリカで販売された世界で最初のロールプレイングゲームでありTRPGの代名詞ともなっている『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は、日本語版はもちろん、主要各国で翻訳されており世界中で楽しまれている定番TRPGである。この『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の人気と普及によってTRPGプレイヤー人口が増加していったことは間違いないのだが、2008年にある出来事が起きてTRPG愛好家を困惑させたという。『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の新版(第4版)でルールの大幅な改定が行なわれたからだ。

「Chicago Now」の昨年の記事によれば、決して少なくない数の愛好家が第4版には手をつけずに、第3.5版のままでプレイを続けていたということだ。TRPGは複数で楽しむゲームである以上、他の多くのプレイヤーが新版に移行しないのであれば当然のことながら愛好家の多くも周囲に倣って第3.5版をプレイし続けることになる。しかしこれまで新版が出る度にいち早く手にしてゲームの世界を膨らませる楽しみを味わってきた愛好家には複雑な思いもあったという。

 そのタイミングで企画されたのがパイゾ・パブリッシングの『パスファインダーRPG(Pathfinder RPG)』だ。同社は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第3.5版のオープンになっているゲームシステムを継承し、ネットを通じて開発途中の全てのルールを全世界のTRGP愛好家に公開。さらに有志にはテストプレイを行って貰い、その意見を製品に反映させるというユーザーと一体となったゲーム開発を行なったのだ。開発に協力したゲーマーは全世界で5万人にものぼったということだ。

 こうしてユーザーと二人三脚で開発に取り組んだ『パスファインダーRPG』のルールは2009年に完成し、その後瞬く間にユーザーを増やすことになった。2008年に停滞していたTRPGの世界もここから盛り返しを見せはじめ、プレイヤー人口も再び増えはじめたという。そして今やGen Conの会場でも多くのプレイヤーが楽しむ新たな定番TRPGになったのである。趣味の世界こそユーザーと一体となった製品開発が重要であることを改めて気づかせてくれる話題だ。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・Chicago Now
http://www.chicagonow.com/alter-ego-maniac/2014/08/the-secret-to-the-pathfinder-roleplaying-games-success/

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