<検察官の質問が終わり休憩。続いて弁護団からの質問。山口貴士弁護士が立ち上がる>
山口「検察がいろいろ組み合わせてCGをつくったんじゃないかというが、裸の写真を組み合わせて参考にしていましたか」
被告「いいえ」
山口「何を参考にしましたか」
被告「ポーズモデル集や、粘土模型、自分でつくった3Dモデル。自分の手など参考にできるものはみんな使いました」
山口「そういう組み合わせをすれば、CG画像になる」
被告「いいえ」
山口「じゃあ、参考にするとは」
被告「イメージを肉付けするためです」
山口「イラストの少女が実在していたとして、何歳かわかりますか」
被告「わかりません」
山口「自分のイラストが18歳未満だとして、肉体のどこが矛盾しているかわかりますか」
被告「はい」
山口「どこでしょう」
被告「筋肉の発達、頭部の比率、骨格などです」
山口「筋肉などが矛盾していなくても、18歳未満といえますか」
被告「いいえ、絵に描かれたものに年齢はありません」
山口「そもそも、写真を見て年齢をわかりますか」
被告「わかりません」
山口「検察官の質問に、どういう知見で答えていますか」
被告「筋肉の発達具合や、自分の知識である程度の判断をしていました」
山口「(画像を示す)このCGは何歳ですか」
被告「わかりません」
山口「18歳未満と矛盾することは」
被告「胸から下の筋肉の割れ方。骨盤、大腿部の発達具合、乳房の大きさです」
<いくつかの画像が示され、CGでは年齢はわからないことが質問を通じて主張されていく。続いて壇俊光弁護士が質問に立つ>
壇「作成過程が、ある程度は調書になっていますね」
被告「はい」
壇「写し絵がどうこうとは書いてもらえましたか」
被告「いいえ」
壇「写真の女性は何歳かは」
被告「いいえ」
壇「これは、些末な話か重要な話か」
被告「重要です」
壇「重要な部分は調書にできていますか」
被告「いません」
壇「『聖少女伝説』を販売する時に、どういう趣旨でCGという言葉を用いましたか」
被告「販売サイトのカテゴリに従ったのだと思います」
壇「(販売サイトの画面のプリントアウトを示す)カテゴリーとしては、CG集ですよね」
被告「イラスト集という言葉はアナログで書いたものだと……抵抗はあったがカテゴリー上の規則に従った」
壇「すると積極的にCGとはいっていない」
被告「はい」
<検察官による補充の質問を経て裁判官からの質問へ移る>
堀内健太郎裁判官「非表示のレイヤーをファイルの中に入れているのはなぜですか」
被告「削除してもよいが、貧乏性なのか、残しておいて履歴のように使えないかと思って残していました」
堀内「参考にしたものは、すべてレイヤーに残すようにしていた」
被告「いいえ、参考にしていないものもあります」
堀内「レイヤーに書き込む理由といてPhotoshopの利点といっていましたが」
被告「反転させる機能を使えることなどです。例えば、反転させることでデッサンの狂いを調べることができる。紙に書いた場合でも、透かして見て狂いがないか見るのです」
堀内「いくつか複数の写真を切り貼りしたレイヤーがありますね。下書きの後で、プロポーションを確認するために……ということですが、描く前に切り貼りしない理由は」
被告「先に切り貼りしたら、そのイメージに引っ張られてしまう。頭の中でもイメージが狂ってしまうので、線が固まるまでは、そんなことはしません」
ついに次回12月28日に結審! 判決言い渡し日も確定 CG児童ポルノ裁判第11回公判のページです。おたぽるは、その他、メロンブックス、Photoshop、CG児童ポルノ裁判、CG画像、トレースの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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