――ようこそ、「特殊古書店ダリオ堂」へ。当店では、ちょっと変わった本たちを皆様にご紹介していきましょう。
「21世紀はもうすぐやってくる。コンピューターという人工頭脳が発達し、月や火星の旅行は夢ではない。『地球が青い』ことをだれでも自分の目でたしかめられるのだ。女性は化粧室にある電波マッサージで化粧し、電子自動調理器が好みのものを料理してくれる。半導電性の物質が部屋の中に仕込まれた完全連暖房時代から、やがては都市冷暖房の時代となる。そうなると、一日中、セミ・ヌードの女性が舗道を散歩する光景がみられるだろう。道行く人々もそれほど感心をもたない時代である。—-そういう時代のセックスは、いったいどんなふうになるのだろう?」
これは医学博士・藤竜太郎著『ニュー・ラブ 明日のセックスはこうなる!』の序文の冒頭です。
この本は、1971年に21世紀の性事情を予測したというもの。すでに21世紀に突入して14年が過ぎた現在に、44年前に書かれた未来予測を読むというのは、なかなか面白いものです。
そう言えばついこの間、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で描かれた未来の日を迎えたなんて盛り上がりもありましたね。鉄腕アトムなんて2003年4月7日誕生の設定だから、もう12年も前ですよ。ああ、我々は未来に生きているのですねぇ。
1971年というと、アダルトメディア史的に言えば、日活ロマンポルノ(78年に「にっかつ」に社名変更)がスタートし、SM雑誌の中興の祖「SMセレクト」(東京三世社)や、元祖ゲイ雑誌「薔薇族」(第二書房)が創刊された時代。そして、医学博士である奈良林祥が書いた『How To Sex』が大ベストセラーになったという年であります。
この『ニュー・ラブ』も『How To Sex』のラインを狙おうと、同じく医学博士の藤竜太郎氏に書かせたという感じでしょうか。著者である藤竜太郎氏はこのほかにも、『THE SEX 愛のイメージ』と『二人のSEX教室』といったSEX関連本をたくさん書いてますね。
21世紀にはドラえもんではなく人間に奉仕する性的ペットが誕生!? 44年前に書かれた“トンデモ”な未来のS●X予想本のページです。おたぽるは、人気連載、書籍、ホビー、連載、安田理央、特殊古書店ダリオ堂、セックス、ニュー・ラブの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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