江戸時代にも腐女子はいた……!「週刊文春」編集長を吹っ飛ばした“18禁”春画展が大好評!

江戸時代にも腐女子はいた……!「週刊文春」編集長を吹っ飛ばした18禁春画展が大好評!の画像1永青文庫「春画展」公式サイトより。

 永青文庫(東京都・目白台)にて開催されている、意外にも国内では初めての本格的な春画の展覧会となる「春画展」が、開幕1ヵ月で約6万人を動員するなど(主催者側の当初の予想は3ヵ月間で8万人)、好調な出足を見せている。

 春画は江戸時代に「笑い絵」とも呼ばれた、男女の性風俗と笑いを融合して描かれた浮世絵を指すが、男女の局部を描いた春画は「わいせつ物」なのか否かで、いまだ論争が続いている。「週刊文春」(文藝春秋)10月8日号(1日発売)では、「空前のブーム到来」といったキャッチとともに、葛飾北斎らの春画を6Pに渡って掲載したが、その後、同社が新谷学編集長に対し3ヵ月間の休養を命じことで話題になったのは、記憶に新しいところ。

 文藝春秋は「配慮に欠いた点があった」「編集長には休養し、読者の視線に立って週刊文春を見直し、今後の編集に活かしてもらうこととした」とコメント。同社の「編集長ブログ」によると、記事の電車内の中吊り広告にクレームが入ったらしい。ところが発祥の地・日本がそんな具合で、展示もままならないと状態だというのに、“浮世絵にゴッホは影響を受けた”というエピソードがあるように春画も海外からの人気が高く、評価されている。2013年から14年にかけて「春画 日本美術の性とたのしみ」と題した展覧会が、大英博物館で行われていたりもするほどだ。

 今回の「春画展」は、その大英博物館やデンマーク、また国内の美術館やコレクターらの協力で、喜多川歌麿、葛飾北斎といった著名な浮世絵画家による春画の名品133点を5つに章立てし、展示するという意欲的なもの。だが、やはりと言うかなんと言うか、日本国内では刺激的すぎるということか、なかなか会場が見つからなかったよう。苦心の末にようやく、旧熊本藩主の細川家伝来の美術品や歴史資料を中心に、日本・東洋の古美術を展示・研究する美術館・永青文庫(現理事長は元総理大臣の細川護煕氏)での開催となった。

 いざ「春画展」が開催を迎えると、宇多田ヒカルが今年5月にTwitterで「大英博物館で開かれた『春画-日本美術の性とたのしみ』が肝心の日本で結局開かれなかったことを今頃知ってびっくり。当時の日本人を身近に感じられてすごく面白かったし歴史の勉強にもなったので残念。」とつぶやいた影響もあってか、20~30代の若い層も多く訪れており、平日でも入場待ちの列ができるほどの盛況となっている。

 これほどの盛況となると、ワイセツだ何だと、無責任な外野から騒がれてしまうのでは? と心配をしてしまうほどだが、警察当局らと事前に打ち合わせを行い、18歳未満の入場を禁止するといった主催者側の有能すぎる対応や、「春画は日本文化の歴史に間違いなくあり、最高の美術品。実行委の春画展日本開催への情熱と意義に応え、協力したいと考えた」(展示会公式サイトより細川護煕氏のコメント)という永青文庫の協力体制のおかげか、クレームなどは入っていないとか。

 ネット上の感想を見てみると、「おもしろかった」「江戸時代の技法に感動した!」といったものから、「エロかった」「生々しかった」「衆道がよかった。江戸時代にも腐女子はいたんだ!」「触手とかパロディとか、今も昔も日本人のエロへの情熱はすごい!」といった素直なものまで、さまざまな感想が並ぶが、「予想以上に混んでいた」という一点を除けば、かなりの好評を博しているよう。

「春画展」は12月23日まで開催予定。二次元を愛する大先輩の芸術を楽しみつつ、“わいせつ”や“表現の自由”について、思考を巡らすのもいいかもしれない。

肉筆春画の世界 (別冊宝島 2393)

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江戸も現代も、エロを愛する心は同じ!

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