撃墜すれば有罪! ドローンに穏便に“お引き取り願う”近未来風ライフルが登場

■ドローンを撃ち落した側が有罪

 来年には製品化されるというDroneDefender、まずは警察で使われることを想定しているというが、それというのもこのシステムで使われている電波の周波数が現状では連邦通信委員会(Federal Communications Commission)の管理下にあるからだ。したがって残念ながら今のところ民間でこの機器の使用が許可される可能性は低いという。しかし、このような“穏やかな”方法でドローンを取り締まれるようになったことが社会に与える影響は大きい。

 ここのところアメリカではショットガンでドローンが撃墜される事例が起こっており、カリフォルニア州モデストのドローン撃墜事件は裁判沙汰にもなり多くの注目を集めた。共に広い土地を持つ隣人同士のトラブルで、どちらの敷地の上空かは微妙な場所を飛行していたドローンがショットガンで容赦なく撃ち落されたのだ。

 撃墜したことがプライバシーや生命の危険から身を守る正当防衛になるのか、それとも器物損壊になるのか、今後のドローン裁判を占う意味もありメディアの視線も集まったが、撃墜した側に罪があるとして850ドル(約10万円)の賠償金を支払う判決が下される顛末となった。しかもドローンが仮に撃ち落した側の敷地の上空であっても、撃墜行為は罪になるというのである。

 このような背景もあり、ドローンを傷つけずに飛行を妨害できるこのDroneDefenderがさらに注目を浴びることになっていると言えそうだ。むしろこれから普及が進むドローン社会を見据えた上での新たな装備であるのかもしれない。しかしいったん製品化されシステムの詳細が判明すれば、ドローンの側にも技術上は対策の余地が出てきてしまうので一筋縄ではいかない面もありそうだ。やはり各種の法整備を含めた総合的なドローン規制が急務の課題だと思われる。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・Motherboard
http://motherboard.vice.com/read/this-is-the-first-anti-drone-weapon-designed-for-use-in-the-united-states

・U.S. News
http://www.usnews.com/news/articles/2013/03/15/oregon-company-to-sell-drone-defense-technology-to-public

撃墜すれば有罪! ドローンに穏便に“お引き取り願う”近未来風ライフルが登場のページです。おたぽるは、その他ホビーの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!