今や“超売れっ子”! 朝ドラ『あまちゃん』でいちばん得をした女優は松岡茉優

1510_matsuoka.jpg『松岡茉優スタッフブログ』より。

 綾野剛にとって、単独初主演となるTBSの連続ドラマ『コウノドリ』(金曜午後10時~)が10月16日に放送開始した。主役・綾野は産婦人科医で、天才ピアニストの顔ももつ鴻鳥サクラ役を演じているが、同ドラマには、サクラの下で働く新人産科医(下屋加江)役でヒロインを務めている松岡茉優の存在も欠かせない。

 松岡といえば、本業の女優としては、今年に入って『問題のあるレストラン』(フジテレビ系)、『限界集落株式会社』(NHK総合)、『She』(フジテレビ系/主演)と3本の連ドラに出演しており、『コウノドリ』は実に4本目。その他、『高橋是清』(NHK総合)、『磁石男2015』(日本テレビ系)と2本のスペシャルドラマにも出演するなど、各局に引っ張りだこだ。

 さらに、映画も『リトル・フォレスト 冬編・春編』『サムライフ』『ストレイヤーズ・クロニクル』と3作に出ており、大ブレーク中といっていい状況だ。

 松岡の特筆すべき点は、女優としてだけではなく、他の分野でも活躍していること。

 バラエティ番組でのMC、ラジオのパーソナリティーを務め、フジテレビ『正直さんぽ』の「正直女子さんぽ」では、柳原可奈子、ずん・飯尾和樹らと街を巡る番組のレギュラーに起用されるなど、まさにマルチな才能を発揮している。

 もともと、松岡が脚光を浴びるきっかけとなったのは、2013年4月から9月に放送されたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』。同ドラマで松岡は、主役の能年玲奈(天野アキ役)が所属したアイドルユニット『GMT47』のリーダー・入間しおり役を演じた。同ドラマでは、それほど重要な役どころではなかったが、その後、ドラマ、映画のオファーが殺到。気が付けば、今や“超売れっ子”となったのだ。

『あまちゃん』といえば、主役の能年は『ホットロード』『海月姫』と2本の映画で主演したくらいで、連ドラへの出演は皆無。所属事務所とのトラブルもあり、今や開店休業状態に陥ってしまった。能年の同級生役で『潮騒のメモリーズ』を結成していた橋本愛(足立ユイ役)は映画に軸足を置いたこともあり、昨年7月期に放送された『若者たち2014』(フジテレビ)を最後にドラマ出演はなく、テレビからはすっかり消えてしまった。

「じぇじぇじぇ」の流行語を生み、ロケ地に観光客が殺到するなど、社会現象まで巻き起こした『あまちゃん』では、天と地ほどの役どころの差があった能年と松岡だが、今や2人の立場は完全に逆転。橋本は独自路線を進んでいるが、『あまちゃん』でいちばん得をした女優は、どうやら松岡のようだ。
(文=黒田五郎)

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