新作アニメ監督インタビュー

ブラック・ジャックは“ヤング”でも、その魂は変わりません 『ヤング ブラック・ジャック』加瀬充子監督 インタビュー

—— 少し話は変わりますが、本作で演出的に気をつけていることはどんなことになりますか。
加瀬 彼が“天才でありながら努力の人である”という部分を大事にするということですね。「天才は99%の努力と1%の閃き」だと言われますが、彼はシミュレーションをしたりと、努力を毎日のようにしている。その甲斐もあって、手術の術式、段取りが全部自分の中にあるんです。これはなかなか難しいと思いますよ。そこまでできるようになるには、やはり並大抵の努力では割が合わない。さらに彼は、針の縫い方やその練習もし続けているわけです。知識も、本をたくさん読んで相当勉強している。そういうところはちゃんと見せていきたいと思っていました。
—— のちのブラック・ジャックは、こうやって生まれたんですね。
加瀬 人間、大変なことは辞めたくなるじゃないですか。これは苦手だからここはやりたくないなと。そこを考えず、ひとつひとつ克服していける人間なんです。加えて、この作品中で様々な人と関わってくることになり、その人達が持っている物も吸収していくんです。そうでないと、短期間で「あのブラック・ジャック」ができあがらない(笑)。でも、のちのブラック・ジャックと共通しているところもあるんです。それが「諦めないこと」ですね。本当は、医学生は診察してはいけないんです。でも、自分の目の前には患者がいる。そして今ここで何かしないと死んでしまう。そうすると、助けたくなってしまうんですよ。
—— 医者ではないけど、間くんは助けたいと思ってしまう。
加瀬 そうです。だから助けちゃう。諦めるのは簡単なんですよ。あとのことを思えば、とても不自由な生活をすることになるかもしれない。それでも救ってしまうんです。
—— 成長した手塚氏オリジナルのブラック・ジャックにもそういうところがありますよね。
加瀬 ええ。彼の持つ根本的な医者としての魂は、ずっと変わってないんだと思うんです。

■『ヤング ブラック・ジャック』公式サイト
http://www.tbs.co.jp/anime/ybj/
http://columbia.jp/ybj/

■放送情報
TBSにて木曜 深夜2時16分〜
CBCにて木曜 深夜3時30分〜
サンテレビにて金
曜 夜11時30分〜
BS-TBSにて土曜 深夜1時30分から〜
CS-TBSチャンネル1にて10月放送開始

※放送時間は変更する場合があります。

■キャスト
間 黒男 :梅原裕一郎
藪 :遊佐浩二
岡本舞子 :伊藤 静
ナレーション :大塚明夫

(C) ヤング ブラック・ジャック製作委員会

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