8日発売の「週刊ヤングジャンプ」No.45から、ついに連載が始まった『銀河英雄伝説(以下『銀英伝』)』。先日お伝えしたとおり(前回記事)、田中芳樹の名作SFノベル(徳間書店)を原作とし、『封神演技』や『屍鬼』で知られる藤崎竜が新たにマンガ化するという野心作だ。連載の告知があった際はファンから悲喜こもごも、さまざまな声があがったが、連載第1話の出来はどうだったのだろうか。
まず物語は銀河帝国 首都星 オーディンに住む少年、ジークフリード・キルヒアイスの隣へ、名ばかりの貧乏貴族・ミューゼル家が引っ越してきたところから。主人公・ラインハルトとキルヒアイスの出会い、そしてラインハルトがなぜ皇帝打倒を誓うようになったのか――というエピソードが描かれた。
連載前は、「フジリュー、メカとか描けんのか?」という心配する声もあったが、宇宙戦艦たちはアニメ準拠のデザインでまとめられており、まずまず無難な感じ。キャラクターたちは当時10歳だったはずのラインハルトとキルヒアイスはロリかわいいし、皇帝のもとへと赴くラインハルトの姉アンネローゼは美麗で、「人物は悪くない。意外といい感じ」「帝国側のキャラクターはフジリューと相性がいいかも」と、原作小説&旧マンガ版(作:道原かつみ/徳間書店)ファンもまずまずご満足のようだ。
好スタートを切ったフジリュー版『銀英伝』。ファンたちの次なる心配の種は、フジリューの“独自解釈”。小野不由美のホラー推理小説『屍鬼』(新潮社)をマンガ化した際にも、ストーリーや人物設定、“屍鬼”“人狼”など、数多くの変更を加えている。「マンガはマンガでおもしろい」「合っている」というファンもいれば、「イメージが壊れた」「なぜ無駄な改変を加えるのか」と憤ったファンも多かった。ビジュアルに対する先入観がなかった小説をマンガ化する際にも、これだけ賛否両論を招いたフジリューの独自解釈。
もちろん、マンガ家なりの独自解釈が加わって、物語に深みが出たり、意外な描写や展開が生まれることは悪いことではない。そうでなければ、わざわざ新しくマンガ化する意味がないし、改変は一切NGであれば原作元はそもそも許可しないはず。だが「これからが心配」「変なオリジナルキャラが登場しませんように」とファンたちの不安は尽きないようだ。
杞憂となるのか、それとも――藤崎竜が刻む、新たな1ページが原作ファンの不安を吹き飛ばし、新たな『銀英伝』ファンを獲得できることに期待したい。
いよいよ連載開始! フジリュー版『銀英伝』、ファンの反応はいかに!?のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、出版業界事情、藤崎竜、週刊ヤングジャンプ、田中芳樹、銀河英雄伝説の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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