【シリーズ「ももクロと、おやじノフたちの現在地」case.09】

「アイドルなんか興味ないはずだったのに、今は夫婦して『ももクロしか見えない!』」ようまんさん(52)の場合

2015.10.09

2011年8月の「極楽門」よみうりランド

 金もある、仕事もある、時間の余裕もある……そんなアラウンド40から50な男性たちを虜にし、大量の“おやじノフ”を生み出した、ももクロこと「ももいろクローバーZ」。2012年にはデビュー以来の悲願だった『NHK紅白歌合戦』に出場し、14年には国立競技場ライブも成功させ今夏はエコパアリーナ2days、またクリスマスには軽井沢スノーパーク3daysライブを予定するなど、今まさに栄華を極めたといっていい。

 だが、どんな季節にも終わりはくるもの。やがて訪れる「ももクロの終わり」を、おやじノフたちはどう考えているのか。そして、彼ら自身の“推しごと”の行方は?

 シリーズ「ももクロと、おやじノフたちの現在地」。総勢10人のおやじノフたちに、モノノフとしての始まりと終わりを語ってもらった。「ももいろクローバーZ」とモノノフの間には、何が存在していたのか。そしてそれは、今後どうなっていくのか。アイドルが与えた「夢」の実像が浮かび上がる──。(取材・文=関口ヒサヨシ)

case.09●ニックネーム「ようまん」の場合

年齢/52歳
家族構成/妻
職業/会社役員

 数少ない五十路ノフ2人目は、前回登場していただいたすーさんからの紹介で、30年来の友人というようまんさんだ。会社でも責任ある立場。アイドルのコンサートなんて松田聖子以来と聞いて、相当なカタブツと思ったが実は……タマノフの愛妻物語。

 * * *

――すーさんとはオフ会か感想戦でお友だちになられたんですか?

ようまん いえいえ、オフ会とか出たことないんですよ。すーさんとはもう、30年来の友だちで、ライブ後はいつも2人で飲んでます(笑)。

――あ、リア友なんですね。どちらが先にももクロを知ったんですか?

ようまん すーさんです。12年の春頃ですけど、すーさんに「ももクロ、面白いよ」って言われたんです。けど、その時は別になんとも思わなかったんですよ。アイドルなんて興味なかったですから。

 でも、初めて「怪盗」を聞いた時に、面白い歌だなって思って、それで、YouTube見たらさらに面白い。こんな変わったアイドルがいるんだって。ライブに行くなんて、松田聖子以来でしたから(笑)。

――松田聖子! ということは、50手前でアイドルにハマったってことじゃないですか。奥様はなんと言ってました?

ようまん 「バカじゃないの」って言われましたよ。汚いもの見るような目でしたね(笑)。

●いい歳こいてファンクラブなんか! それが今では夫婦で

――今も同じですか?

ようまん 今は一緒にライブ行ってます(笑)。チケットを当てるために、かみさんもAEに入れたんですけど、それで一緒にライブ行くようになったら、会場の一体感が楽しかったみたいですね。今ではすっかり、しおりん推しです。まあ、ワタシも箱寄りの黄色推しですけど(笑)。

 最初はライブ行ってもフリコピするのも恥ずかしくて、オーバーチュアーでも小さく「オイッ」てやるだけでしたから。それが今では、「ウリャ、オイ」が楽しみで。

――今回のインタビューで初のしおりん推しですよ! ファンクラブに入るのってどうでした?

ようまん すーさんが入るっていうの聞いて、ボクは躊躇したんですよ。いやー、アイドルのファンクラブって、やっぱりいい歳こいて恥ずかしいっていうのが先でしたね(笑)。でも、入らないとチケット取れないし。そう思ってたら、いつの間にか夫婦で入ってましたけど(笑)。

――ももクロが好きだって言った時、お友だちの反応は?

ようまん 年下の友だちは「えーっ」っていう感じでしたね。野球仲間が多いんで、アイドルにのめり込むヤツはほとんどいないんですよ。

 会社の人間には話してないですね。まあ、特に言うこともないかなって。テレビ番組とかの話はしますけど、ももクロ好きだとは言ってないです。

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