【今月の不健全図書レビュー】2015年最凶の不健全出版社が決定か? 花田マコ『教師玩具』

――東京都をはじめ、地方自治体の「青少年・治安対策本部」では、毎月“不健全図書”を挙げ、自主規制団体らと共に審議を行っている。この審議結果は毎回公表されるものの、審査過程での自主規制団体の声が顧みられることはほぼない。エロにせよ何にせよ、どこか尖った作品を大の大人が色々な立場から評価するという、そんな貴重な意見が無視されるなんてもったいない! このコーナーでは、“不健全図書”に指定されたマンガなどを自主規制団体の声と共に紹介していきたい。つまり、クラウド・ファンディング(群衆による資金調達)ならぬ“不健全図書”クラウド・レビュー(群衆による批評)、はじまり、はじまり~!

【今月の指定図書】

 BL単行本が2冊指定された9月。花田マコ『教師玩具』(サン・メディアレップ)。7月に続いてサン・メディアレップは過去1年間で通算2冊目。

 ……なのですが、この出版社実態はマガジン・マガジンとイコール。そして、マガジン・マガジンと合わせると前人未踏の一年間で通算6回目の不健全図書指定なのです。つまり、同社は東京都が認める最強の不健全出版社になったともいえます。

 これまでも当連載で記してきたように出版社は、一年間で通算6回指定されると都知事名で不健全な出版社として名前を公表されることになっています。それを避けるために出版社名を変えて誤魔化しつつも次々と指定されるなんて……どれだけ権力に対抗したいのでしょうか?

(以下、別記のない限り、【】内は「自主規制団体からの聴き取り結果」より引用)

 今回、まず指定該当とされた理由は、修正が足りない点だと考えられます。指定該当とする意見では【全体的にエロい。学生向きに描かれていると思うが、中高生に買われると第15条第1項(第1号イ・ロ)にあてはまり、性的感情を刺激すると思われる】【性器の修整が不十分で、体液描写も多く、指定やむなし】という意見が見られます。おそらく問題になったのは表題作の「教師玩具」の描写でしょう。上中下の3話にわたって描かれる、この作品は、ショタにしか見えない気弱な眼鏡の先生がエリート御曹司に色々される作品です。上編ではまだ抑制が効いていると思うのですが、中編になった途端に冒頭から、先生が顔射で飲まされています。確かに性器は修正しているのですが、汁を描きすぎです。その先でも性器を消しながら射精の汁は描きまくっているんだから、修正が甘いといわれても反論しようがありません。

 もうひとつ、指定該当とする意見では教師がヤラれまくることを問題視するものが多いのが特徴です。【タイトルに「教師」と公的な職業を表してあるのは、問題である】【教室、教師・生徒、拘束といった具合で、設定やシチュエーションに関して頻度が高く、繰り返されている。総合的に見た場合に、倫理的に、青少年の健全な成長に一定の影響があり得る】なるほど表紙では『教師玩具』のタイトルと共に帯に「ボクは人間ポルノ玩具」とドーンと描いているんだから、怒る人がいるのは否定できませんね。【緊縛等もあり問題だが、内容的にはマニア向けであり、青少年向けではない】【絵も淡白な線でコミカルに描かれており、リアルでも、いやらしくもない表現となっている】として、指定非該当とする意見もポジショントークとしか思えません。

 それにしても、マガジン・マガジン。こんなに指定されまくっても収益は確保できているんでしょうか。そこはとても気になります。
(文=昼間たかし

今月の自主規制団体の声
【出典】東京都青少年健全育成審議会「自主規制団体からの聴き取り結果」より
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/663/663siryou2.pdf

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