「飽和しつつあるアニメソング業界でいかに生き残っていくか……」苦悩の果てに生まれた川田まみニューアルバム『PARABLEPSIA』インタビュー【前編】

 ゲーム、アニメ、映画など様々な媒体に楽曲を提供する音楽制作チーム・I’ve。その歌姫の一人である川田まみが、『ヨルムンガンド』OPテーマ「Borderland」、『東京レイヴンズ』EDテーマ「Break a spell」などアニメ系ライブイベントでも人気の高いキラーチューンも収録する、およそ3年ぶりとなるオリジナルアルバム『PARABLEPSIA』を、9月16日にリリースした。
 トランスの流れをくむダンサブルなサウンドと、ハードなロックサウンドの融合が、彼女の楽曲の魅力だが、本作ではさらにそれを推し進めた「E.M.R.」(Electric. Mami Kawada .Rock)を掲げる意欲作だ。
 あらためて自らのサウンドを提示した彼女は、どんな思いとともに本作を作り上げたのか。リアルな言葉でつづられるロングインタビューにかつ目せよ!

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──今回のアルバムタイトル『PARABLEPSIA』は「錯視」という意味の英語ですが、どういう意味が込められているのでしょうか?

川田 川田まみとしては今までに色々なサウンドの遍歴はあるんですが、今回のアルバムを作るにあたり、まずはここ最近の自分のサウンドに寄せて作っていこうと、スタッフと話し合っていたんです。そこで「E.M.R.」(Electric. Mami Kawada .Rock)というサウンド的なコンセプトを打ち出していくことにしたんです。それとは別に、私として伝えたいテーマに「錯視」っていうのがあったんです。「錯視」っていうのは、同じ長さの線が違う長さに見えたり、黒い四角の間の白いスペースに色がついて見えたりする錯覚のことですね。ああいうのを、以前から面白いなと思って注目していたんですけど、そういう錯視の世界観と自分が今、世の中や業界、もしくは身近な環境にシンクロするものを感じていたんです。
 川田まみ自身の本質は変わらないのに、世の中の動きとか時流によって、周りからは動いているように見えるというか……。そういう感覚が「錯視」っていうワードと合致するように思ったんですよね。
 2月にメジャーデビュー10周年を迎えたんですけど、その年月の間に色々といい経験をさせていただいた思いがある一方で、自分なりの苦悩とかももちろんあったわけです。そういう、いいものも悪いものもある世の中を生きてきた結果、正直に言ってここ3年くらい将来が見えなくて、自分はこれから先どうなっちゃうんだろうなっていう思いがあったんです。

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