『潜行~地下アイドルの人に言えない生活』出版記念対談【後編】

【小明×姫乃たま】タイ寺院への留学か結婚か……アイドルが人生を見つめ直す瞬間とは?

 『潜行』の発売に際して、ついに小明さんとの対談が実現しました。しかし、そこで小明さんの忠告を間違えて、この道に進んできたことが発覚した私、姫乃たま。前編では、メンヘラと地下アイドルの距離の近さや、売れないアイドルに求められる悲壮感……なんだかヤバそうな空気を漂わせてしまいました。

 後編は、小明さんの結婚のこと、タイの寺院に惹かれたこと、そして私たちなりの幸せについて、考えます。

■姫乃たま「人生は先行き不安で就職、結婚、出産への焦りもある」

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小明 ねぇねぇ、さっきから気になってたんだけどさぁ、たまちゃんのノートに「しょこたんとの格差」って書いてあるんだよ。今日、私に聞こうとしていることのメモに。

(一同爆笑)

小明 いつ聞くの? それいつ聞くの? 待ってるんだけどいつ聞かれるの?

姫乃たま(以下、たま) ぎゃあああ、違うんですよ、違うんですよ!!!

小明 ほれみろ!「ライターの嫌なこと」、取材メモを見られる!! 私は知ってるぞ!!

たま えー、そうですねー、あー、えー、これまで親友である中川翔子さんとの知名度格差を度々ネタにされていましたが、えー、そのー、なんと言いますか、結婚、出産を経て、えー、女としての幸せにこう、格差が、えー、生まれたのではないかと、そのー……

小明 はははは、気にしてない気にしてない! 幸せに上も下もないんだよ。

たま わあ、小明さんがそんなことを……!

小明 私の好きな『自虐の詩』(光文社)っていうマンガにも書いてあったよ。「幸や不幸は関係ない。どちらにも等しく価値がある。人生には明らかに意味がある」って。その通りだと思うよ。

たま 私も読みましたよ! 統合失調症で歩道橋から車道に飛び降りた卯月妙子さんも『人間仮免中』(イースト・プレス)で「生きてるって最高だ!」って書いてました!

小明 あれはちょっと違うのでは!? っていうか、たまちゃんが醸し出している私っぽさがヤバい……。

 なんだろうな、しょこたんが浴びるスポットライトを私は浴びたことはないし、声援も花束も何十万分の一だけれど、私の歩いてきた地下道にもたくさんの宝物が落ちていたし、私はそれで嬉しかったり楽しかったりしたんだから、それでいいんだよ。

たま とは言っても、人生は先行き不安で就職、結婚、出産への焦りもあるのですが……結婚はいつ頃から考えていたんですか?

小明 本腰入れて考えだしたのは最近かな。大変だったよ、まず「どうやって出会うのか」からだからね。私、恋愛ブランクが空きすぎたのと、アイドル歴が無駄に長すぎた関係で、男の人と話すときに、ニヤニヤしながら黙るか、笑顔で握手しながら「ありがとうございます!」って言うかの二択なんだよ。癖って怖いよ。それに、やっぱり「ファンの人に悪いな」みたいな気持ちもあるじゃない? ほら、私って意外といい奴だし。

たま ああ、はい。

小明 アイドル長くやってるとファンの人との繋がりも強くなって「We are親戚」みたいな気持ちになってくるでしょ。みんな優しいし、暖かく応援してくれるし、男にかまけるっていうのも良心が咎めるわけよ。

たま まあ、わかります。

小明 で、けっこう真面目にやってきたんだけど、ファンってさ……けっこうみんなDD(誰でも大好き)なんだよね!

たま あ、そうですね。基本的には。

小明 今はそれが基本なの!? 私はDD世代じゃないから。ファンは「誰々ちゃんだけ好き」っていうのが基本だったから。

たま 「小明 命」とか書いてあるハッピ着てね。

小明 そうそうそれよ。ピンのイベントばっかりだから、ほかのアイドルとの共演もないしね。でさ、ネット社会だから、私はいつもファンを近くで感じるために、ネットストーキングでファンの日常を監視していたのね。そうしたら、いつもイベントに来てくれるファンの人が、あられもない格好をした若いアイドルに密着されながら、すごい笑顔でチェキを撮っていて……は!!! たま!!! おい、こら!!! お前!!!!!

たま うっ、なんですか。

小明 あのチェキはお前のイベントだったよ!!!!

たま えっ、私ですか!(笑)

小明 そうだよこの泥棒猫!!!! 

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