大手マスコミも参戦、まだまだ熱い“武雄市図書館戦争”――図書館民間運営の是非とは?

 CCC、TSUTAYAとのコラボによる市の図書館運営は、この武雄市図書館が全国初のケースとなるようだが、実は規制緩和が少しずつ進められており、一部大手書店など民間業者が公立図書館の運営を委託されるケースは決して珍しいことではない。いわゆるお役所仕事とは違い、開館時間が長くなったり、きめ細かいサービスを受けられたり、民間運営ならではのメリットを数多く享受している図書館利用者も多いことだろう。

 一方で、図書館は利用が無料の公共性の高い施設だ。公立施設としてがんばって利用者を増やしたとしても、利益が上がることはなく、その分手間はかかるし、人件費もかかるだけという民間業者が運営するには向いていない一面もある。もちろん、業者にとってもメリットがあるから民間運営が増えているわけだが、武雄市図書館は13、14年と赤字となっていることも、今回の騒動とは無関係ではないのではないだろうか。

 図書館運営の民間委託にはメリット・デメリットがあり、識者の間でも意見が分かれているが、今回はデメリットが目立つ形で噴出してしまったというのが実情に近いのだろう。だが、恐ろしいことにCCCによる図書館運営は10月1日リニューアルオープン予定の神奈川県・海老名市を皮切りに、まだまだ増加する模様だ。CCC、そしてCCCに運営を委託する行政には、採算性や“オシャレなブックカフェのような図書館”といったイメージだけではなく、利用者のことや、「貴重な資料・情報を保つ図書館」の意義について、もう一度考え直してもらいたいものだ。

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実写版映画新作は10月10日公開

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