『アオイホノオ』に「星雲賞」――日本SF大会をめぐる34年越しの“リベンジ”!?

0901_aoi.jpgテレビ東京「ドラマ24『アオイホノオ』」公式サイトより

 8月29・30日、鳥取県・米子市で毎年恒例の「第54回 日本SF大会」が開催された。大会内では、これまた恒例の「第46回星雲賞」の受賞作品も発表されたが、その中の“自由部門”で昨年7~9月に放送された「ドラマ24『アオイホノオ』」(テレビ東京系)が選ばれ、SF&ドラマファンから喝采を浴びている。

「日本SF大会」は日本のSFファンが集うお祭りで、1962年に開催されて以来、存続の危機を何度も乗り越え開催されてきた、歴史あるサブカルチャーイベント。公演やトークイベント、コスプレ、同人誌の即売会も行われるなど、「コミックマーケット」(75年12月開催)にも影響を与えた、日本・オタクイベントの源流とも言えるイベントだ。

 その「日本SF大会」の目玉イベントが、「星雲賞」。過去1年間の優れた作品を、テーマ別・9部門に渡ってSFファンの投票で選出し表彰していく、SF作品への賞では日本ではもっとも古い賞だ。過去受賞者には筒井康隆、小松左京といったビッグネームがずらりと並ぶが、その星雲賞・自由部門で、ドラマ・SF・アニメと幅広い層から好評を博した「ドラマ24『アオイホノオ』」が選出されたのだ。

 ファンが喜ぶのは、単に歴史ある賞を受賞できたからではないようだ。というのも、ドラマ『アオイホノオ』の作中で、庵野秀明・赤井孝美・山賀博之らが一生懸命制作し、その出来に主人公・焔モユルが大ショックを受けていたあのアニメこそ、81年・大阪で開催された「第20回日本SF大会」で上映されたアニメなのだ。

その日本SF大会で開催される作品賞での受賞とあって、ファンたちも「おめでとうございます!」「リベンジというか、恩返しというか……」「どの賞をもらうよりも感慨深い」と喜びを隠せない様子。

アオイホノオ(14) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

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もちろんおもしろい原作コミック。こちらではまだ学生時代

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