トリスウイスキー(サントリー)のキャラクター「アンクルトリス」などで知られる、日本屈指のイラストレーターで画家の柳原良平氏が、今月17日に呼吸不全により他界した。訃報を受け「ダメだ。凄く切ない」「郷愁を感じる絵柄だったな。合掌」など、世間は悲しみに包まれている。
1931年、東京に生を受けた柳原氏。6年後、父の転勤により京都に転居する。1954年に京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)を卒業後、山崎隆夫氏(現・京都市立芸術大学名誉教授)と共に寿屋(現・サントリー)に入社。作家・山口瞳氏、小説家・開高健氏らと広告制作を担当した。
柳原氏が脚光を浴びたのは、TVCM「トリスバー」に登場した二頭身キャラクター「アンクルトリス」。テレビコマーシャル賞、毎日広告デザイン賞、毎日産業デザイン賞など数多くの賞を受賞し、その後フリーとして活動を始めた。大好きな船や港をテーマにした作品や文章を数多く発表。また、『かお かお どんなかお』『ゆめ にこにこ』(どちらもこぐま社)といった絵本や、油彩・水彩・切り絵など50数点を一挙に掲載した船キチの集大成『柳原良平 船キチの航跡』(海事プレス社)なども刊行している。
そんな柳原氏は、今年5月に個展を開催するなど精力的に活動を続けていた。しかし1カ月ほど前から体調を崩し入院。17日、惜しまれつつも84歳でこの世を去った。
「大物イラストレーターが逝った。どうか安らかに」「『かお かお どんなかお』子供たちが大好きな本です。ありがとうございました」「アンクルトリスの楊枝入れ。親父の代から飾り棚にあって大切にしてます」など、ファンは悲しみと共に、柳原氏への感謝を述べている。まるで、船の出港時に紙テープを投げるかのごとく……。
心より、ご冥福をお祈りします。
「郷愁を感じる絵柄だった──」イラストレーター・柳原良平氏の訃報に、悲しみと感謝の声のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、出版業界事情、アンクルトリス、イラストレーター、柳原良平の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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