赤塚不二夫&タモリがゲンをボコ殴り! 『進撃の巨人』よりもはるかにヤバイ実写版『はだしのゲン』があった!

 ピカドンでメチャクチャになり、燃え上がった街を大火傷を負った被爆者たちが逃げ惑うという怖ろしいシーンも、河原か何かに木材をばらまいてたき火をし、数人のエキストラがフラフラ歩いているという風情の迫力ゼロな映像に。そのエキストラたちのメイクもビミョーで、髪が逆立ち顔はすすけて……という、たとえはアレだが、ドリフの爆発シーン後といった感じの残念な感じになっている。

 原作漫画を読んでいれば、いわんとしていることは十分に通じるものの、単純に映像としてあのシーンだけを切り取ってしまうと、出来の悪いC級映画にしか見えないクオリティなのだ。

■原爆映画に赤塚不二夫&タモリが……

 まあ、予算不足、技術不足からくる映像のショボさは観る側のイマジネーションで補えるし、映画自体が訴えかけようとしているメッセージに影響はない。

 しかし、そんなメッセージ性も台無しにしてしまうような変なギャグがやたらとぶっ込まれているというのも、この実写映画版のヤバイところなのだ。

 原作者の中沢啓治先生も、原爆漫画、反戦漫画ではなく、あくまでも「面白い漫画」であることを目指し、その上で原爆や戦争の恐ろしさを知ってもらえればいいと考えていたようで、「ムゲチンにしたる!」「ばばあがクソつぼに落ちたぞ!」「オ、ナイスデザイン」「おどりゃクソ森!」……など、凄惨なストーリーの中にも、思わず笑ってしまうネタが含まれているのだが、実写映画版のギャグは唐突すぎる上に、ちょっと行き過ぎているのだ。

 たとえば、ピカの影響で全身に火傷を負ってしまい、周囲から迫害を受けている政二さんが、街中で自らの身体を見せつけて原爆の恐ろしさを知らしめようとするシーン。政二さんの姿を見て嫌悪や驚きの表情を浮かべる人々に混じって、なぜかクシャおじさん(当時人気があった名物おじさん)が登場し、驚きのあまり顔をクシャッとつぶしてしまうのだ。そこ、ギャグ入れていいシーンじゃないだろ!?

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