バーディーに、ゆうき先生コスも! コスプレ参加もさらに充実『究極超人あ~る』再現イベントが今年も開催!

150802_r_photo10「田切駅→伊那市駅1hour Bicycle Tour the 4th“轟天号を追いかけて” 春風四海に轟く!」のようす。

 7月25日、今年で4回目となる『究極超人あ~る』の名場面再現イベント「田切駅→伊那市駅1hour Bicycle Tour the 4th“轟天号を追いかけて” 春風四海に轟く!」が開催された。このイベントは2012年に飯田線・伊那市駅の開業100周年記念イベントのひとつとして開催されたもの。イベントで再現されるのは『究極超人あ~る』(原作:ゆうきまさみ/小学館)のOVAに登場する主人公のR・田中一郎をはじめとする光画部の一行が参加したスタンプラリーのクライマックスシーン。午後6時までに伊那市駅にたどり着かなければ旅費は全額自腹というピンチに陥った一行は、全員でR・田中一郎の漕ぐ自転車に乗り込み、田切駅から伊那市駅を一時間で駆け抜ける。このシーンにちなみ、参加者は自転車を持参して田切駅に集合し午後5時から一時間で伊那市駅へと向かう。

 当初、一度限りの予定で開催されたイベントは参加者の熱い要望を受け、実行委員会の開催で翌年、翌々年も開催。そして今年は4回目の開催となった。

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 イベントが毎年開催される中で、参加者の持ちネタもレベルアップ。真夏の太陽が照りつける中で上下長袖の学生服というR・田中一郎のコスプレで参加する人々のみならず鳥坂先輩や、暴力バスガイドのコスプレ。さらには同じく、ゆうき作品である『鉄腕バーディー』(小学館)や「ゆうき先生のコスプレ」というネタで登場する人も。中には、暑さにも負けず「戦隊刑事あ~る」のコスプレに挑戦するという猛者も。

 開催前から集合した参加者たちは100名余り。田切駅を発着する列車を勝手にお見送り+参加者の出迎えをしたり、更衣室を提供してくれたりイベントに協力してくれている駅前の聖徳寺への参拝。現在も田切駅の駅スタンプを保管してくれている元・下村商店にて、田切ネットワークが開催した写真展を鑑賞。さらに、田切地区の人々による、地元産のスイカやキュウリのおもてなしを楽しんだ。

150802_r_photo8町長もお代官様姿でノリノリ。

 イベントの開会式では、今年も田切駅の地元・飯島町の高坂宗昭町長が、お代官様の姿で登場。「今年で『究極超人あ~る』は連載開始30周年。あ~るに負けないように走ってほしい」と声援を送ると共に、2018年には町の中心駅である飯島駅も100周年を迎えるので「100周年を盛り上げるためのアイデアを、インターネットでいろいろ送ってほしい」と呼びかけた。飯島町は、近年移住者が増加して人口が増加している地域。町では「恋の芽生えるラブスポット」の整備など、さまざまな事業も展開中。実行委員会からは、町の移住支援の紹介と共に「ふるさと納税も実施しています」という紹介がなされた。

 出発前の実行委員会によるインタビュータイムで特に注目されたのは、2人の19歳・女子大生。未成年は保護者同伴という参加規定を守って母親同伴で参加した2人だが、インタビュアーから「手塩にかけて育てた娘さんが残念なことになってしまいましたが」と問われた、お母様は「残念です」と小さな声で回答。R・田中一郎と鳥坂先輩のコスで「あ~る歴は短いんですが、感動してます。参加できて光栄です!」と、元気いっぱいな2人とは好対照だった。

 初参加に色めき立つ19歳だが、それ以上に色めき立っていたのはおそらく、普段は自転車に魂を捧げているサイクル野郎たち。なにしろ筆者が元・下村商店に到着した時点で出会った面々の第一声が「駅前で関西弁の若い女のコが自転車を組み立てている!」だったのだから(なお翌朝、パンクした彼女らの自転車をみんなでよってたかって修理しました)。

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 ともあれ、午後5時になりスタートした人々は、各々のペースで伊那市駅前に設けられた「西園寺ツーリスト」にゴールイン。閉会式は連載開始30周年などを祝して、信州人の大好物・万歳三唱は締めくくられた。

 無事に4回目も終了し、夏の恒例となった、このイベント。イベントを通じて、伊那地域の魅力を知って、幾度も訪れる人も着実に増加している。わずかな予算で、ここまで満足度の高い聖地巡礼がほかにあるだろうか。

 これで今年も夏は終わった……来年の開催が今から待ち遠しい。
(取材・文/昼間 たかし) 

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