FLOW、宮野真守、BREAKERZらも参戦の「GRANRODEO 10th ANNIVERSARY FES ROUND GR 2015」レポ

 声優の谷山紀章(KISHOW)とギタリストの飯塚昌明(e-ZUKA)によるロックユニット・GRANRODEOが、結成10周年を記念したライブ「GRANRODEO 10th ANNIVERSARY FES ROUND GR 2015」を東京体育館にて開催した。6月5日と6日の2日間に渡り、ゆかりあるアーティストを招いての一大ロックフェスとなった本ライブ。その2日め公演の模様をレポートする!

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 オープニングアクトは、今年メジャーデビューを果たしたばかりの5人組ロックバンド・Fo’xTailsが担当。彼らは、若手バンドというイメージをまるで感じさせないほどの洗練されたテクニックを見せつけながら、TVアニメ『黒子のバスケ』の第3期ED主題歌「GLITTER DAYS」などを披露。トップバッターに相応しい、鮮烈且つ堂々たる演奏で開幕に華を添えた。

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 そうしてスタートした本編に、最初に現れたのはなんとGRANRODEOを引き連れたFLOWだった。7人という無敵の編成でステージに降臨した彼らは、コラボ名義でリリースした、TVアニメ『七つの大罪』のエンディングテーマ「7 -seven-」を演奏し、初っ端からトップギアで仕掛けるような勢いを見せる。ボーカルの3人による重厚なユニゾンや、FLOWのバンドサウンドに乗っかって鳴り響くe-ZUKAのギターソロに、観客たちは大興奮。FLOWのボーカル、KEIGOは「ド頭から主役引っ張りだしちゃいました! こんなイベントをやってくれるGRANRODEO、最高だよね」とコメントし、リーダーのKOHSHIも「GRANRODEOへの愛を響かせようぜ!」と声高に叫んで「WORLD END」や「AWAKE」など人気のアニメソングを立て続けに熱唱。

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 そしてMBS・TBS系アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』のオープニングテーマを飾った「COLORS」では赤、青、黄色といったタイトル通りのカラフルなサイリウムの光を会場中に灯らせ、テレビ東京系アニメーション『NARUTO -ナルト-』オープニングテーマとしてヒットを記録した「GO!!!」では巨大なシンガロングの波を発生させるなど、ステージと客席が渾然一体となるライブを展開していく。途中、GRANRODEOの楽曲「Can Do」のフレーズが飛び出るといった思いがけないサプライズもあり、FLOW流の祝い方で会場は大盛り上がりに。「何度でも言います、10周年おめでとうございます!」とGRANRODEOを祝福するFLOWは、今年でデビュー13年め。「自分たちも負けないようにやっていきたい」と意気込み、8月12日にシングル「虹の空」をリリースすることを発表。さらに、8月15日には東京・日比谷野外大音楽堂にてツアーの最終公演を行うことが告げられる。今年の5月より、バンド初のワールドツアーとしてアジアから南米まで各国を飛び回っている彼らは、この発表を受けて巻き起こったファンからのエールを受け取り、凱旋ライブでの再会を願いつつ「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」でステージを後にした。

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 次に登場したのは、DAIGO率いるロックバンド・BREAKERZだ。「BREAKERZのライブ初めての人?」という問いかけに多数の声が上がるものの、DAIGOは「オッケー、98パーセントね。でもステージに出てきた時、あ、DAIGO、テレビより実物の方がカッコイイぞ、ってみんなの心の声が聞こえたよ」と独特のノリでトークを展開し、会場の空気をモノにしていく。始終笑いに包まれ、和やかなムードのMCとなったが、いざ演奏が始まると雰囲気は一変。TVアニメ『名探偵コナン』オープニングテーマの「Everlasting Luv」や「Miss Mystery」などを披露し、普段の柔和なDAIGOとは真逆のアグレッシブなパフォーマンスで観客を魅了した。中盤、DAIGOは8月から全国ツアーを行うことを告知するが、「みんなは今日の帰り道、きっと俺のTwitterとか自然にフォローしちゃってると思うから他の話がしたい」と、ここでなぜか姉である漫画家・影木栄貴の話題に。大のアニメ好きとしても知られる影木はGRANRODEOと宮野真守のファンでもあるようで、DAIGOは姉孝行として彼らのサインを貰ってきたそうだ。羨むファンたちに「SKRY(職権乱用)してすみません」と詫びつつも、宮野とは特撮映画『ウルトラマンサーガ』で一心同体だったと接点を語り(DAIGO演じるタイガ・ノゾム隊員が変身したウルトラマンゼロの声を、宮野が演じた)、同じライブに出演できたことへの喜びを表していた。

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 さらにGRANRODEOとも「鬼絡み」したいと、ここで再び主催を呼び寄せる。今度はBREAKERZの2人のギタリスト、AKIHIDEとSHINPEIにe-ZUKAが加わるという、異色のトリプルギターバンドの誕生だ。登壇した谷山は「MBS(マジでBREAKERZ最高)」と告げ、DAIGOと掛け合いながら「The Other self」を激唱。TVアニメ『黒子のバスケ』の第2期OP主題歌としても人気の高いGRANRODEOの曲をこの日限りのスペシャルな編成で演奏し、会場を大いに沸かせた。ここで一旦GRANRODEOは退場。BREAKERZも、ライブでの定番曲「灼熱」を最後に放ち、乱れ舞うタオルによる熱風がフロアに巻き起こる中、観客と共に「10周年おめでとウィッシュ」を決めて出番を締めくくった。

 続いて後半戦では、宮野真守が登場。TVアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%』主題歌の「カノン」が披露されると客席からは一段と高いトーンで歓声が上がる。「ULTRA FLY」や「BREAK IT!」といったロックチューンで会場を圧倒し、「みんなと共にGRANRODEOが歩いてきた軌跡が大きな渦となって、今日こうして楽しいイベントになっていること、そして僕も一緒にこの場に立てたことを、本当に嬉しく思います」とコメントを寄せた宮野。続く「NEW ORDER」や「GOLDEN NIGHT」ではキレのあるダンスも見せつけ、観客の視線を釘付けにした。また、最新シングルでもあるTVアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレボリューションズ』主題歌の「シャイン」では、サビ前で囁かれるセクシーな声にファンたちは悩殺寸前。汗だくになって踊りながらも笑顔を絶やさない彼の姿は、本当に輝いて見えるほど眩しかった。

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「めっちゃ楽しい! 怒涛のような時間だったけど、こんな早いの?」とまだまだ体力が有り余っている様子の宮野は「ロデオボーイ! ロデオガール!」と煽りながら会場を見渡し「今のロックっぽかった?」とおどけてみせる。しかし「ひとりじゃロックは決まんないなあ」との呟きが。感づいたファンたちにニヤリと笑いながら、宮野はここで「ロックといえばこのお兄さんたちを呼ばなくちゃ」とGRANRODEOを召喚。演奏されたのは、宮野の代表曲「オルフェ」だ。以前GRANRODEOとしてライブでカバーしたこともあり、KISHOWもカラオケでは毎度歌うほど思い入れのあるというこの曲。本人たちにとっても、ファンにとってもまさに夢のコラボが実現した。彼らのパワフルな歌声が重なって会場に轟き、さらにはe-ZUKAのギターソロも炸裂するなど、凄まじい盛り上がりに。『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズをはじめ、数々の作品で共演してきた盟友である宮野真守とKISHOWが演奏後に熱いハグを交わすと、観客席からは惜しみない喝采が送られた。

 ここからは、いよいよGRANRODEOのオンステージ。清々しいロックナンバー「Passion」で観客を一気に惹き付け、グルービーなノリが特徴的な「CANNON★BALL」でヒートアップしたところで、放たれたのは新曲「メモリーズ」。TVアニメ『黒子のバスケ』第3期最終章のOP主題歌としてリリースされたばかりの、ハードで挑戦的なダンスロックだ。「今日は音楽で語りたい」と、エネルギーを迸らせ、圧巻のアクトを見せるKISHOW。ファンたちも拳を突き上げながら、あるいはヘッドバンギングしながら音楽に身を任せていた。さらに、小気味よいエイトビートサウンドの「SEA OF STARS」から、叙情的なバラード「シルエット」へと繋げるような目まぐるしい展開においても、揺るぐことなくクールなパフォーマンスを続けるGRANRODEO。ベーシストの瀧田イサム、ドラマーのVALさんこと長井一郎という長年ステージをともにしてきたサポートメンバーの存在にも支えられつつ、より屈強なものへと進化した彼らのサウンドからは、「まだまだオーディエンスを楽しませたい」「もっと驚きを与えたい」そう物語っているようだった。

「modern strange cowboy」でのコールアンドレスポンスでひとつになった会場から溢れた笑顔に目を細めるKISHOWは、ここで2日間を振り返り、感謝の意を込めて、出演者たちをひと組ひと組丁寧に紹介。そして改めて客席へ向かって「みなさんからもパワーをいただきました。楽しい! 終わりたくない!」とうわずった声で叫び、「最後にあの曲やります。みんなも歌って! できるってところ見せてやろうぜ!」の掛け声と共に「Can Do」へなだれ込む。全身全霊を振り絞るようなKISHOWの力強い歌声が響き渡り、ファンたちのテンションはピークに達していた。最後は全員で何度も「We can do it」を叫び、大ジャンプでフィニッシュ! 2日間に渡って開催されたライブは、大盛況の内に幕を閉じた。

 なお、今年9月30日に10年間の集大成となるベストアルバムのリリースを予定しているGRANRODEO。10月に幕張メッセ国際展示場1~3ホールにて「GRANRODEO 10th ANNIVERSARY LIVE 2015 G10 ROCK☆SHOW –RODEO DECADE-」を開催するほか、11月にはファンクラブイベントも予定されている。今年は単なるメモリアルイヤーに留まらない、GRANRODEO尽くしの1年になりそうだ。
(取材・文/魚屋スイソ)

■「GRANRODEO 10th ANNIVERSARY FES ROUND GR 2015」6月6日公演セットリスト

●OPENING ACT:Fo’xTails
M01. 蛍火
M02. GLITTER DAYS
M03. Go Way!!

●FLOW
M01. New World <FLOW×GRANRODEO>
M02. 7 -seven- <FLOW×GRANRODEO>
M03. WORLD END
M04. BLACK & WHITE
M05. AWAKE
M06. COLORS
M07. GO!!!
M08. 愛愛愛に撃たれてバイバイバイ

●BREAKERZ
M01. WE GO
M02. NO SEX NO LIFE
M03. Everlasting Luv
M04. Miss Mystery
M05. SUMMER PARTY
M06. The Other self <BREAKERZ、GRANRODEO コラボ>
M07. 灼熱

●宮野真守
M01. カノン
M02. ULTRA FLY
M03. BREAK IT!
M04. NEW ORDER
M05. GOLDEN NIGHT
M06. シャイン
M07. オルフェ <宮野真守、GRANRODEO コラボ>

●GRANRODEO
M01. Passion
M02. CANNON★BALL
M03. メモリーズ
M04. メズマライズ
M05. SEA OF STARS
M06. シルエット
M07. 日常ホライズン
M08. ROSE HIP-BULLET
M09. modern strange cowboy
M10. Can Do

Can Do

Can Do

もはやお馴染み。

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