「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

タイムカプセルの発掘は1年お預け 「週刊少年ジャンプ」連載40周年も間近に迫る『こちら葛飾区亀有公園前派出所』

――発行部数約242万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からレビュー!

150713_jump33.jpg週刊少年ジャンプ公式サイトより。

「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2015年33号の表紙と巻頭カラーは、新連載の『ベストブルー』。本作の作者は、かつて「ジャンプ」で『新米婦警キルコさん』を連載していた平方昌宏。前作のようなコメディ要素は薄まり、本格的な競泳マンガとなっている。第一話では今後、高校を舞台にすることが匂わされているが、折しも現在の「ジャンプ」は『火ノ丸相撲』や『背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~』(以下、『背すじをピン!と』)を擁し、「マイナー部活応援キャペーン」を実施している。果たして、新たなスポーツ部活ものとして定着できるだろうか?

 今週の掲載順は『ベストブルー』以下、『僕のヒーローアカデミア』『ONE PIECE』、センターカラー『食戟のソーマ』、『暗殺教室』『ブラッククローバー』、こちらもセンターカラーの『背すじをピン!と』……と続く。一方、今号の最後尾は『レディ・ジャスティス』だ。「ジャンプ」では次号から7号にわたり、新人マンガ家の読切企画「金未来杯」が開催。現在『デビリーマン』を連載中の福田健太郎は前回の優勝者で、連載が有力視される。新しい波が押し寄せる中、連載レースの動向から目が離せそうにない。

 そのほか、前号では『トリコ』が作者急病のため、休載となっていたが、今号では『ニセコイ』が作者急病により休載。前号で予告されていた通り『ワールドトリガー』も休載で、『HUNTER×HUNTER』とあわせて、連載作が3作品も休載と、少し寂しい誌面となってしまった。

 今号の注目は、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下、『こち亀』)のトビラで告知された「お詫びとお知らせ」について。今号の『こち亀』では、本編の冒頭に1ページマンガが。スクリーントーンやベタ塗りもされておらず、さも急きょ制作されたように見えるこの1ページマンガは、今年予定されていた浅草神社に埋められた“タイムカプセル”の開封を来年にすることを知らせるもの。このタイムカプセルは、『こち亀』の名エピソード「浅草物語の巻」になぞらえて、読者の手紙を入れて2005年に埋蔵。10年後となる今年、開封を予定していた。しかし、今回のお知らせによれば、来年2016年に『こち亀』40周年を迎えるとのことで、そのイベントと合わせて発掘をすることにしたという。「無計画に埋めてしまいました…」とも綴られているが、10年前の時点で30周年を目前としており、そこからさらに10年も続くとはさすがに予想だにしなかったのかもしれない。現在、単行本は195巻に上っている『こち亀』。来年の40周年イベントの頃には200巻刊行も夢ではなく、あわせて期待したいところだ。

(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

タイムカプセルの発掘は1年お預け 「週刊少年ジャンプ」連載40周年も間近に迫る『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のページです。おたぽるは、漫画マンガ&ラノベの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!