――昨今の声優人気に伴い、気がつけば声優専門誌も定期・不定期を合わせて10誌以上が刊行されている。そんな“声優誌 群雄割拠”の時代にあって、各誌はどのような記事・企画をとりあげているのだろうか? 主要な声優誌を中心に、目玉記事や気になる企画などを紹介しつつ、各誌の特徴を分析していく――
■「Pick-up Voice」2015年8月号
出版社…音楽専科社
発売日…6月26日(毎月26日発売)
価格……1139円+税
創刊……2007年
「Pick-up Voice」8月号の表紙&巻頭特集は神谷浩史。なんと神谷は来月号も表紙を飾るとのことで、2号連続の表紙&巻頭特集は本誌初とのこと。
7月、8月と2カ月連続でミニアルバムをリリース予定の神谷だが、今号のインタビューは7月29日発売の『ハレゴウ』に関する内容が中心。同作は昨年発売の『ハレヨン』、そして8月発売予定の『ハレロク』と共に三部作という構成だ。
『ハレゴウ』では「GO」をテーマに前向きなナンバーを集め、『ハレロク』では「Rock」をテーマにKiramuneレーベルの過去の楽曲をロックアレンジにカバー。これまで、神谷はアルバム1枚、ミニアルバム3枚をリリースしているが、いずれもオリコン最高位は10位以内をキープという人気である。過去最高位は4位だが、今回の2カ月連続リリースで最高位の記録更新なるか!?
続いて、同じく男性声優の音楽活動の話題。7月1日に4枚目のミニアルバム『Doors』をリリースした小野大輔だが、なんと来年1月に自身初のワンマンライブを開催することが決定。しかも、会場は聖地・日本武道館であり、男性声優のソロ開催としては宮野真守に続く2人目の快挙である。
ミニアルバム『Doors』は、武道館ライブ決定を受けて製作されたもので、インタビューでは「ライブで表現したい内容を詰め込んだ集大成的な一枚」と、その出来映えに自信を覗かせている。
奇しくも、小野と神谷は「アルバム1枚、ミニアルバム3枚、7月に4枚目のミニアルバムリリース」とまったく同じアルバム数だ。これまで、小野のオリコン最高位は13位で、神谷の後塵を拝していたが、今作『Doors』は初登場でデイリー3位と最高の滑り出しを見せている。武道館デビューを果たす小野の勢いに要注目である。
それにしても、武道館のワンマンライブを実現した声優も、気がつけば増えてきたものだ。90年代における声優の武道館アーティストは、椎名へきるただひとりだったが、2000年代に入ってから水樹奈々・田村ゆかり・堀江由衣の御三家が、そして2010年代からは、茅原実里・坂本真綾・GRANRODEO(谷山紀章)・スフィア・ミルキィホームズ・OLDCODEX(鈴木達央)……など、続々と武道館アーティストが誕生している。
こうして年代別に並べてみると、声優人気の高まりが如実に表れているのではないだろうか。かつて声優アーティストにとっての武道館は、頂点に君臨する限られた成功者のみの舞台だったかもしれない。しかし、昨今の声優ブームによってそのハードルは下がったと見ていいだろう。
より近い目標として武道館が見えれば、声優アーティストのモチベーションも変わるハズ。今後も、声優音楽&アニソンの盛り上がりに期待したい。
(文/神楽坂隆)
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