新ジャンル「ぼっちCD」ってなんだ!?　声優・花江夏樹が“ぼっち”な乙女をとことん癒やす

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『ぼっちCD　ひとりぼっちの彼が私に恋心』(画像左)と『ぼっちCD　彼がひとりぼっちの私に恋心』（同右）

　女性向けボイスドラマに、新たなジャンルが出現した。今月26日にリブレ出版から2タイトル同時発売される『ぼっちCD　ひとりぼっちの彼が私に恋心』と『ぼっちCD　彼がひとりぼっちの私に恋心』だ。このCDは、前者では“ぼっち”な高校生が担任教師（＝リスナー）に恋心を、後者は、先生が“ぼっち”な高校生（＝リスナー）に恋心を抱くというシチュエーション。

　女性向けボイスドラマは、数多くのタイトルがリリースされている。最近では過激な恋愛をテーマにしているものも多いが、対して、この2タイトルは過激な描写をそぎ落とし、新たなスタイルに特化した作品だ。

「世界中の女性を癒やす」ことを社訓としている（筆者は最近知ったけど、知ってた？）リブレ出版。これまで、BLCDやエッチ描写ありの乙女系ボイスドラマCDを数多くリリースしてきたが、今回は初の一般作となる。この新たなスタイルのボイスドラマ、いかなるコンセプトから生まれたのか？　

　同社の企画担当者は語る。　

「いま“乙女CD”と呼ばれるボイスドラマCDは、数多くリリースされています。けれども、それらのCDを聞いていて感じたのは、同じようなセリフやシチュエーションが多く、新鮮味が足りないのではと思い、企画しました」（担当者）
　
そして、次にこれらの作品を愛聴する女性たちが求めているのは何か？　と、さまざまなリサーチを重ねた末にたどり着いたキーワードが「ぼっち」だったのだという。

「今、女性が悩んでいるものを表すキーワードが“ぼっち”だと思いました。私自身も経験がありますが、学校などで一人でいることの寂しさに悩んでいる女性は多いと思ったんです」（前同）

　こうして始まった制作は驚くほどスムーズだったそうで、特に声を担当した声優・花江夏樹さんは素晴らしい演技を見せてくれたという。花江さんは、今年の第九回声優アワードで新人賞を獲得した若手実力派声優。『アルドノア・ゼロ』の界塚伊奈帆役など、少年役での認知度が高い。そんな彼が、今回は先生役にも挑戦。「花江さんなりの先生像を完璧に練り上げて演じてくれた」（同）と、感動交じりに話すのである。今回のCDではダミーヘッドマイクを使い、リアルに語りかけるような演技をしながら、収録が行われている。ゆえに、演技を越えた“生の声”であるといっても過言ではないだろう。

　現在、公式サイトなどではサンプルを視聴することができ、すでに女性たちからはかなりの反響が出ている様子。“リアルぼっち”を自称する人からは「もうやめてと思うほど、心に響く」といった反応もあるのだとか。

「乙女CDはオタク向けの作品のように思われていますが、私たちはそう考えていません。誰にでも“ぼっち”だった経験はあると思います。ぜひ幅広い年齢の女性たちを癒やす作品になれば、と考えています」（同）

　なお、発売日の6月26日は花江さんの誕生日ということもあり、大いに盛り上がりそう。

“ぼっち”な彼に恋しても、“ぼっち”な私が恋されても、聴き終わった後に残るのは幸福の二文字なのか。同時リリースの2枚、どちらが人気を獲得するかにも興味があるところだが、アニメイト限定で2枚同時購入すると20分超えの「キャストトークCD」の特典が用意されているという。

　あれ、キャストは一人じゃ？　と聴くと、「花江さんが、時間いっぱい一人でトークしています！」（同）。ううむ、人気声優の実力、侮りがたし！
（取材・文／昼間 たかし）

■『ぼっちCD　ひとりぼっちの彼が私に恋心／彼がひとりぼっちの私に恋心』
公式WEBサイト　http://oto-mitsu.jp/cd/
Melty DropTwitter　 @meltydrop_cd