AKB48選抜総選挙・裏ヒストリー

「ロリコンは握手はしても票は入れない」「推しが全国区で売れるのは興味ない」ファンの特性が勝敗を分けたAKB48総選挙

150610_akb.jpgNMB48公式HPより

 開票から一夜明けた7日には、華やかなニュースショーの話題の裏で、メンバーの悲喜こもごもの声がブログやSNSに溢れた「AKB48 41stシングル選抜総選挙」。今回は272人が立候補、そのうち80名がランクインし、あの壇上に立った。そんな中、昨年の結果や速報と比べ、意外と、または予想通り? 伸びなかったメンバー、陣営について触れていきたい。

 まず、速報の結果を聞き、総大将・山本彩が流した涙が後押しするも、総選挙の「てっぺん」まではまだ遠かったのがNMB48だ。山本彩は昨年と同じ第6位、渡辺美優紀が第12位の選抜復帰で「さやみるきー」復活の狼煙を上げるも、アンダーガールズ(17位~32位)に入ったメンバーはいなかった。ネクストガールズでは(33位~48位)、速報圏外から白間美瑠(第34位)・藤江れいな(第35位)が、また、去年より20以上順位を上げて上西恵(第35位)がランクイン。矢倉楓子(第40位)も1ランク上げて、このポジションを死守した。

 下位には、渋谷凪咲(第58位)・加藤夕夏(第59位)らの初ランクインという好材料もあるも、トータルでは、他地方グループに勢い負けした感は否めない。「握手はしたいけど、推しが全国区で売れるのは興味ない」というNMB48ファンの在り方は、「好きな芸人が、全国区行くより関西ローカルで見ていたい心境に近い」とも言われている。NMB48の全国区での活躍を願うさや姉の苦悩は、まだまだ続きそうだ。

 また、今年も好調のHKT48勢の中で、「今年はランクイン間違いなし」「ついにどちらが上か決められてしまう」と心配込みで期待されていたのが、「なこみく」こと矢吹奈子・田中美久だ。指原莉乃もテレビ番組で「美久がランクイン、奈子は圏外」とシビアな予想をしていたが、残念ながらどちらも圏外。もともと総選挙では中学生メンバーは弱い傾向があり、それが、「ロリコンは握手はしても票は入れない」と揶揄される理由ではあるのだが……。一方で、昨年は第60位でランクインするも、選抜には一度も入れなかった坂口理子が、今年は第37位とさらに上昇したのを見ても、順調に推されるだけでない、ファンの意地に点火させられたメンバーの強さがうかがいしれる。

 そして、AKB48若手メンバーで予想外の圏外だったのが、西野未姫と込山榛香。特に西野は、昨年第62位。その後、バラエティ番組などで注目を浴び、握手会でもファンが増加するなど上昇機運だったが、同じ三銃士の小嶋真子(第26位)・岡田奈々(第29位)に、はるか置いていかれる形になってしまった。「バラエティメンバーは選挙に弱い」という定説があるものの、ライブでのパフォーマンスも一流だけに、来年のリベンジする姿を見たいメンバーだ。

 さらに、速報第37位から圏外に消えてしまったのが込山榛香。握手会で人気を伸ばしていたが、選挙の結果に結びつかないところが難しいところだろう。

 そんな中、AKB48の若手では、内山奈月が昨年の第63位から第39位に上昇。単行本『憲法主義:条文には書かれていない本質』(PHP研究所)で広く話題となり、濃い年配のファンを集めることで知られる彼女。指原が雑誌のインタビューで、総選挙について「一般人気も大事、でもおじさん人気が大事」と発言していたが、まさに彼女が、それを証明する形となった。

 今回、劇場盤CDが完売するメンバーも出るなど、初ランクインがあるか注目されていたのがAKB48チーム8。残念ながら、圏内にメンバーの名前は上がらなかった。デビュー当初の「AKB48本隊とは別物でしょ」(チーム8のコンセプトは「会いに行くアイドル」。トヨタ自動車がスポンサーとして全面バックアップし、全国各地でイベントを行なう)というイメージからすると、たしかにファン層は広がっている。しかし握手会での部数もまだ少なく、地方でのライブイベント+劇場という活動の特殊性もあって、選挙人気を伸ばすのはまだこれからということだろう。メンバーと濃いファンの信頼関係が強いこともあり、本気になれば怖いチームなのは間違いない。ちなみに、同じく近年のAKB48グループとしての新機軸であるドラフト生からは、第55位の惣田紗莉渚ひとりのランクインとなった。

 開票イベント翌日には、同じくヤフオクドームにて後夜祭イベント「あとのまつり」が開催されたAKB48グループ。選挙で勝っても負けても、この日から選挙結果を糧として何をするかが、1年後の総選挙に反映される。高橋みなみ総監督のスピーチ「努力は必ず報われる」、それぞれの証明に向けて新たな1年が始まった。
(大坪ケムタ)

AKB48総選挙公式ガイドブック2015 (講談社 MOOK)

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それよりなにより玲奈ちゃん卒業しちゃうよー(涙)

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