「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

「○○してみた系」や「ゲーム実況」…“ニコ動文化”に目を向ける「週刊少年ジャンプ」

――発行部数約242万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からレビュー!

1506_jump28.jpg週刊少年ジャンプ公式サイトより。

「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2015年28号の表紙と巻頭カラーは、連載7周年を突破した『トリコ』。また、作者の“しまぶー”こと島袋光年による特別ギャグ読切『笑いの神々~最終回~』も掲載されているので、合わせて楽しみたい。

『トリコ』以下の掲載順位は、『暗殺教室』『ONE PIECE』『食戟のソーマ』『僕のヒーローアカデミア』『背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~』『ブラッククローバー』『デビリーマン』……と続く。『ブラッククローバー』は前回から1カ月しか間を空けずに今号のセンターカラーを獲得しており、その人気の高さが伺える。かたや、今号の最後尾は『Ultra Battle Satellite』(巻末連載の『磯部磯兵衛物語~浮世は辛いよ~』を除く)。『ブラッククローバー』と『Ultra Battle Satellite』、今号で掲載順位を落とした『カガミガミ』は、同時期に始まった作品群。同じく『改造人間ロギイ』はすでに連載が終了しており、明暗がはっきりと分かれている。起死回生に期待。

 そして、今号は前号から引き続き、電子版である「ジャンプ+」からの出張読み切りを掲載。今号は、『温泉街のメデューサ』の単行本1巻発売を記念したもの。今年2月には、「ジャンプ+」の人気作『カラダ探し』も、単行本発売に合わせて「ジャンプ」に読み切りが掲載された。今後も“出張読み切り”が定番化しそうだ。

 今号の注目、今年4月に開催された『僕のヒーローアカデミア』と「ニコニコ静画」のコラボレーション企画「ファンアートコンテスト」の審査結果が、見開きカラーページで発表。これまでも「ジャンプ」では、『ワールドトリガー』で「書店POPイラストコンテスト」など、「ニコニコ静画」とのコラボ企画を実施してきたが、本誌上でここまで大々的に展開することは珍しい。一方、今号のアンケートハガキには「インターネットで配信されている映像コンテンツ」についての項目があり、「○○してみた系」や「ゲーム実況」、「VOCALOID」といった“ニコ動文化”への目配せも見受けられた。若年層を中心に支持を得ているとされる“ニコ動文化”と「ジャンプ」がどう向き合うのか? 今後の企画などにも注目したいところ。

 最後に、今号の電子版「ジャンプ」には、巻末に「第一回少年ジャンプに絶対載るギャグ賞!!」受賞作『中二病以上初恋未満』が、賞の名に違わず掲載されている。……のだが、載っているのは、巻末連載『磯部磯兵衛物語』、『食戟のソーマ(オールカラー)』のさらに後ろ。前から順に読んでいくと気づきにくい位置にあり、折角ならもう少し目立つところに掲載してあげてもいいのでは……と思わざるを得なかった。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

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