「“歌”と“絵”が『社会』とのつながりなんです」みみめめMIMI“タカオユキ×ちゃもーい”対談インタビュー

■「社会」に触れて、「ひとりよがり」でなくなった

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――お互いに尊敬し合いながら活動してきた中で、自分や相手の変化も感じてきたと思うのですが。

ちゃ 感じてます。具体的に言うと、“現実的なモチーフを描くことが増えたこと”と、“人物を前面に押し出すようになったこと”が大きな変化ですね。みみめめMIMIとして「社会」にものを発信するようになって、一緒に活動しているユキちゃんの感情とか、自分が現実で受け取ったものも絵に落とし込んでいきたいと思うようになったというか。考えてみると、私にとっての一番初めの「社会」って、作品を真っ先に見せるユキちゃんなんですよ。だからこれは、ユキちゃんという「社会」からどういう反応がくるか、ってことを考え続ける中で変わってきた部分だと思う。

ユキ ちゃもーいのそういう変化、私も感じてる。昔の絵には、ちゃもーいの好きなものがいっぱい詰め込まれていて、そういうところも私は好きだったんだけど、最近は衣装一つ一つであっても「皆が見たいであろうもの」を考えて描くようになっているのがわかるもの。

ちゃ 具体的に言うと、(2014年5月に発売された)「サヨナラ嘘ツキ」からかな。心情的に切迫した歌だったから、これは背景よりも表情でダイレクトに見せるべきだと思った。この人物は何を感じているのかを考えて、それまで自分のイラストにあまり入れてこなかった“身体性”みたいなものを入れるようになったんだよね。みみめめMIMIの活動がなかったら、アップのイラストなんて描かなかったと思う。

ユキ そういう意味では、私の歌のテーマも、この頃から変わったのかも。それはライブの経験が大きくて。初めてお客さんたちの顔を見ながら歌った時に、「ライブだと歌の印象がこんなに変わるんだ!」ってことにびっくりしたんだよね。「サヨナラ嘘ツキ」みたいな気持ちの迷宮を歌った内気な曲も、お客さんたちと一緒にジャンプとかしながらだと、もっと明るい歌になったりする。それを知ったときに、なぜ音楽をやるのか、みたいな自問に対する答えを感じた気がして……。弱い気持ちとかは持ち続けるし、歌い続けるだろうけど、私自身は気持ちの迷宮を出て少し大人になったのかもしれない、と思った。

――それもやっぱり、ライブのお客さんという、「社会」からのダイレクトな反応に触れて起きた変化ですね。

ユキ 私たちにとっては“歌”と“絵”が「社会」とのつながりなんです。ユニットを組んだ直後、2人で「これが好きだからこれやりたい、あれが好きだからコラボしたい」って2人で自分たちの夢を広げていたんですけど、それってある意味、ひとりよがりでもあったかなって。活動の中でだんだん、作品の中から他者を見つめるようになったのかもしれないです。

■ミニ・みみめめMIMI会議~2人の野望~

ユキ 私、みみめめMIMIのことをもっと広く、いろんな人に知ってほしいんだよね。シンガーソングライターとイラストレーターっていう組み合わせだから作れる新しいカルチャーに挑戦していきたい。今回の「CANDY MAGIC」パッケージの「実写+イラスト」っていう組み合わせもその第一歩だし、ライブにももっと挑戦したいし。

ちゃ うん、私も似たことを考えてる。イラストには「生身」みたいなものがないけど、ライブで私がやれることももっと考えたいな。プライベートでも、少し外に出たくなってきたし……。

ユキ おっ。一緒に山行く?

ちゃ 山は行かない! でも、原付の免許をとろうかなって思ってる。可愛いから。

ユキ その感性はわからない……。でも、ちゃもーいは最近「ポケモンとのコラボをする」っていう野望をひとつ叶えたよね。

ちゃ うん、うれしかったな~。まさに「つぼみがいつか花開くように夢は叶うもの」だと思ったよね……。

ユキ それを見て、私もあらためて“タカオユキ”として夢を叶えたいって思った。私、高尾山とコラボすることが夢なの! 高尾山大好きだから。

ちゃ ブログのタイトルがたかお行きっなくらいだからね。

ユキ そう! 「タカオユキコラボ電車」に乗って高尾山に行ったらタカオユキプラットフォームがある、みたいな……アイデアはいくらでもあるの(笑)。

――最後に、新曲「CANDY MAGIC」と、みみめめMIMIのPRをお願いします。

ユキ 10カ月ぶりの新曲ですが、自信を持ってお届けできる作品になりました。この曲がエンディングテーマになっているアニメ『山田くんと7人の魔女』もテンポのいい、とても楽しい学園物語なので、ぜひ見てほしいです。EDで、白石うららちゃんという女の子が私の曲を口パクで歌ってくれている映像が、とても可愛いんですよ。

ちゃ イラストも、今までより内面的なものの表現に挑戦しています。今までだったら「CANDY MAGIC」ってタイトルに引っぱられて、キャンディ屋とかを描いていたと思うんですけど、時間の儚さを飴に例えて表現するということで、飴自体が意味を持つように描きました。いろんな割れ方をした飴を描いてあるんですが、これは実際に自分で飴を噛んで広げながら描いたので、そういうリアリティも感じ取っていただけたら幸いです。

ユキ 私もちゃもーいも、それぞれ絵や歌で“オタク”としての、熱い部分も抱えて日々皆さんにいいものを届けたいと思いながら活動しています。これを機に、みみめめMIMIに興味を持っていただけたらうれしいですし、次のライブも絶対に楽しいものにするので、よかったら遊びに来てください!
(取材・構成/小池みき)

■みみめめMIMI公式サイト
http://www.mimimememimi.com/

■「CANDY MAGIC」
6月10日(水)発売
<みみめめMIMI盤>
価格:1080円(税込)
ジャケット:ちゃもーいイラスト
期間限定特典:TVアニメ「山田くんと7人の魔女」描き下ろしワイドキャップステッカー
<タカオユキ盤>
価格:1080円(税込)
ジャケット:タカオユキ撮りおろし写真
初回特典:タカオユキ撮りおろしワイドキャップステッカー付

・収録曲(共通)
M1「CANDY MAGIC」 ※TVアニメ「山田くんと7人の魔女」エンディングテーマ
M2「サヨナラ嘘ツキ~Piano Version~」
M3「CANDY MAGIC」instrumental 
M4「サヨナラ嘘ツキ~Piano Verison~」instrumental

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