「“歌”と“絵”が『社会』とのつながりなんです」みみめめMIMI“タカオユキ×ちゃもーい”対談インタビュー

150605_mimimeme.jpgみみめめMIMI。

 今年の4月から放送中のアニメ『山田くんと7人の魔女』で猿島マリアを演じている声優・シンガーソングライターのタカオユキ。そして、ポケモンセンターオリジナルグッズ「Trainers Collection ~XY Heroine~」でイラストを制作するなど、活躍を続けるイラストレーターちゃもーい。この2人が「みみめめMIMI」というユニットを組んでいることはご存じの方も多いだろう。2013年の結成以来、音楽とイラストの組み合わせによる新しい視聴覚表現を模索し続けてきた2人。新曲「CANDY MAGIC」が6月10日に発売されるのに合わせ、2人にみみめめMIMIの知られざる結成秘話や、今後への意気込みを対談形式で聞いた。

■TODOリストに「ちゃもーいとコラボする」と書いた学生時代

――お2人はもともと大学の同級生だったとのことですが、知り合ったタイミングは?

ちゃもーい(以下、ちゃ) まず、私がユキちゃんのことを一方的に知ったんです。学部生全員が集まる講義で、先生が「今自分がやっていることを発表してください」とおっしゃったとき、最初に発言したのがユキちゃんで。

タカオユキ(以下、ユキ) 「シンガーソングライターをやってます!」って言ったんです。何百人もいる教室の、後ろのほうの席で手を挙げたから、皆にばっと振り向かれて恥ずかしかった。

ちゃ でもそれでユキちゃんのことがすごく印象に残って、その後たまたま授業で一緒になったときに「あの、シンガーソングライターなんですよね」って声をかけたんです。そしたら「せやねん♪」って。

ユキ うん、めっちゃ関西弁だった!(笑) それでちゃもーいには「イラストを描いてる」って話をされて、「いつか一緒にやりたいね」とは話していたんです。その頃は、お互いの活動を遠くから見る、という感じでした。

ちゃ その頃から私は、「ほかに代え難い声の子だ、こんな人はほかにいない」ってずっと思ってたよ。

ユキ え、それは知らなかった……うれしい。

ちゃ その後、私が知り合いのバンドのアニメーションPVを作っていたときに、「私とも一緒にやろうよ!」って言ってきたことがあったね。

ユキ 覚えてるよ、2012年の11月とか12月くらい。私、TODOリストに「ちゃもーいとコラボする」って書いたもん。

ちゃ その時は、まさかその翌年にユニットを組むことになるとは思わなかったよねえ。

――2013年8月にこの2人でユニットを組むことになったのは、どちらかが推薦したとかではなくて、本当に偶然だったんですか?

ユキ 偶然でした。間に入ってくださった人から「この子、もしかして同級生?」って聞かれて「いや、むしろ友だちです」って。でも、いい意味で、「友だちだから組んだ」というわけではなく、ずっとお互いの作品を知っていて、尊敬もし合っていたから組んだ、って感じだったと思う。

ちゃ びっくりしたね。でもユキちゃんとはずっと一緒に何かしたかったから、迷いは全然なかったです。

■みみめめMIMIのイラストを描くときは、みみめめMIMIの曲を聴きながら

ユキ ユニットを組むことになって事務所の会議室で正式に話をした後、すぐ2人でファミレスに行って。「みみめめMIMI」ってユニット名も、その日のうちに決めたんだよね。

ちゃ あと、「あらためてお互いのことを知ろう」って言い合って、すごく細かい自己紹介シートを書いて交換した。生い立ち、好きな色、好きな形、好きな音楽、とかA4の紙の裏表にびっしりと……。その結果わかったのが、お互い好きなものがもう全然、180度違うってこと(笑)。

ユキ そうなんだよね。音楽だったら私はロックが好きだけど、ちゃもーいはボカロとかエレクトロニカが好き。私は登山が好きだけど、ちゃもーいはインドア派。食べ物の趣味も全然違うし……そうだ、「ラーメン屋行こう」ってLINEしてきてたけど、嫌だからね!(笑) 和食とかにしようよ。異議あり、って意味で返事しなかったんだから。

ちゃ 返事こないと思ったら、嫌だったの!? 和食って発想なかったな〜。

――そういう嗜好の違いも、みみめめMIMIの活動にはむしろプラスに働いているんでしょうか?

ちゃ そうですね。私はどちらかというと、根がネガティブだけどキラキラしたものをアウトプットするタイプで、ユキちゃんは逆なんです。根はポジティブだけど、立ち止まって自分を振り返ったり、自分を励ます歌を作ったりするタイプ。絵を描いているときって物理的に下を向くので、どうしても気分も下がってきちゃうんですけど、そういうときに彼女の歌を聴くと「進んでいきたい」っていう前向きな気持ちになります。だから、みみめめMIMIの絵を描くときは、絶対にみみめめMIMIの歌を聴いています。

ユキ 良いループができる関係だよね。私、作った曲の感想を真っ先にちゃもーいからもらうんですよ。ちゃもーいに曲を送って、良い反応をもらって、彼女が絵を描いてくれて、それを見て私もまた曲が作れたりして……。

――お互い、どういうふうに感想を伝え合うんですか?

ユキ ちゃもーいから来るのは「すごい、いい!!」みたいな(笑)。彼女、私よりずっと賢いはずなのに、送ってくる言葉は単純なんですよね。

ちゃ 素直な感想を言ってるの、素直な感想。

ユキ 私、ちゃもーいの気持ちの強度は、ビックリマークの数で判断してるから。今回の「CANDY MAGIC」も、ビックリマークがすごく多かったからうれしかった。

ちゃ それ合ってる(笑)。でもユキちゃんの反応も、ダイレクトでわかりやすいよね。送った瞬間(その絵を自分の)アイコンにしたり。

ユキ そう。いいと思ったら「めっちゃイイ!」ってメッセージして、もう即待ち受け・即アイコン(笑)。

――曲を作るときに、2人で相談したりはするんですか?

ユキ 例えば、「今回の『CANDY MAGIC』は時間がテーマでね」とか、モチーフについての話をしたりはするんですけど、私はイラストについては全面的にちゃもーいに任せているし、曲も基本的には自分で作ります。ただ時々、作詞の段階でいくつかの案で迷ったときなんかに、ちょっと相談することもありますね。今回の「CANDY MAGIC」でも、ここのフレーズはどっちがいいと思う? っていう、アンケートみたいな質問をしたことがありました。

ちゃ 今回は“時間がなくなっていく儚さ”を表現する歌だから、「待ってくれない」のほうが切なさがあるんじゃないかな、って意見を返したんだよね。そういうときは、単に言葉のキレイさではなくて、ユキちゃんが本当に伝えたいことはなんだろうってことを考えて返すようにしています。

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