“デカすぎる”ゲームボーイと“小さすぎる”ゲームボーイ! 海外のあふれる“ゲームボーイ愛”

1506_aboardgameboy.jpg「Hackaday.io」内Game Boy XXL Projectの「Gallery」ページより。

 90年代のモバイルゲーム端末として日本のみならず海外でも大ヒットした任天堂のゲームボーイだが、販売終了から久しくたつにもかかわらず、海外では熱烈なマニアがまだまだいるようで、最近なんと世界最大のゲームボーイがファンの手によって作られたのだ。

■ベルギーでイベント用に製作された「Game Boy XXL」

 その名も「Game Boy XXL」というこのゲームボーイ、それにしてもデカイ! この巨大ゲームボーイを手がけたのは情報サイト「Hackaday」運営メンバーのひとりで、大のゲームボーイファンであるブリュッセルの高校生、ラズ(Raz)君だ。

 先日、ベルギーで開催された音楽イベント「Nintendoom」に出展するために製作されたというこの「Game Boy XXL」、スクリーンは19インチと桁外れの大きさだが、どうやら純正のゲームボーイソフトのスロットはなく、エミュレーターで当時のゲームボーイタイトルをプレイしているようだ。『スーパーマリオランド』や『テトリス』などを実際にプレイしている映像もYouTubeに公開されている。

 エミュレーターで動作するゲームボーイソフトは現在「RetroPie Project」で続々と開発されており、ほかにも「Atari 2600」「Commodore 64」「Sega Master System」のレトロゲームも鋭意復刻中(権利関係をクリアしているのかどうかは不明)とのことで、この 「Game Boy XXL」ではハードの垣根を越えてそれらのゲームも楽しめることになる。だったら直接PCでこれらのレトロゲームを楽しめばいいという意見もあるだろうが、そこは“ゲームボーイ愛”がなせる業ということだろうか。ボディに刻まれている「Nintendo」や「GAME BOY」のロゴも見事な完成度で、こだわりが感じられる逸品であることは確かだ。

■財布に入れて持ち運べる「Arduboy」

“重厚長大”な手作りゲームボーイから話は一転、今度は“軽薄短小”な「ゲームボーイ」も登場している。

 なんとクレジットカードほどのサイズというこのゲームボーイ風の携帯ゲーム機「Arduboy」は、Kickstarterのプロジェクトとして開発され、開始早々から目標額の2万5000ドル(約312万円)を楽々と超え、目標の10倍以上どころか今や39万ドルに届こうかという勢いである。とりあえず39ドル(約4900円)の出資で本体がひとつ入手できるということなので、気になる向きはチェックしてみてはいかがだろうか(出資受付期間は6月10日まで)。小さいだけでなく厚さ5ミリと薄型で、まさに財布に入れて持ち運べそうだ。床に叩きつけたくらいではビクともしない堅牢性も特徴である。

 遊べるゲームのほうは『ポケモン』風の「ARDUMON」や『インベーダー』風の「Alien Attack」、『スーパーマリオ』風の「Maruino」など、ゲームボーイソフトを彷彿とさせるオリジナルゲームが用意されており、すべて無料でプレイできる。また「Arduboy Arcade」というオープンプラットフォームでほかのユーザーが開発したゲームをダウンロードしたり自分で作ったゲームを公開することもでき、もうすでに多くの自作ゲームが公開されているということだ。

 次期アメリカ合衆国大統領の最有力候補、ヒラリー・クリントンは一時期“ゲームボーイ依存症”だったというが、生産終了後もこうしてさまざまな形で“復活”するとは、いかにゲームボーイが愛されたガジェットだったのかを物語っているだろう。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・The Daily Dot(Game Boy XXL)
http://www.dailydot.com/technology/game-boy-xxl-rad-hack/

・The Daily Dot(Arduboy)
http://www.dailydot.com/technology/arduboy-kickstarter/

ゲームボーイ(旧タイプ本体)

ゲームボーイ(旧タイプ本体)

まだ現役で動くというタフさ…画面枠を外して遊んでました。

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