「モンハン」ファンは名物ディレクターの起用に歓喜! 『モンスターハンタークロス』が期待される理由

 株式会社カプコンの人気ハンティングゲーム『モンスターハンター』(モンハン/MH)シリーズ。5月31日、その最新作として『モンスターハンタークロス』が発表された。対応ハードは任天堂のニンテンドー3DSシリーズ、発売予定は2015年冬。

 『モンハンクロス』は、『MH3/4』などと違い非ナンバリングタイトルだが、公式PVからわかるように従来の「モンハン」路線を引き継ぐ狩猟アクションゲームだ。世界観としては非ナンバリングである“ポータブル”シリーズ(MHP~)の舞台(拠点&狩猟マップ)を復活させつつ、システム面では現行のナンバリング最新作『MH4G』がベースだという。さらにオンライン専用ゲーム『モンスターハンターフロンティア』(MHF)を意識した派手なエフェクト、狩技(かりわざ)、狩猟スタイルといった新要素も意欲的に取り込んでいる模様だ。

 注目したいのは、プロデューサーとディレクターが、前作ナンバリング作品までの辻本良三氏・藤岡要氏から、小嶋慎太郎氏・一瀬泰範氏になったこと。製作者の名前まではチェックしていないという人も、「モンハン」ブランドを現在の地位まで引き上げた『MHP2G』『MHP3』など“ポータブル”シリーズを担当したのが小嶋・一瀬コンビだと言われればピンとくるのではないだろうか。ネット上では、とりわけ一瀬氏の「モンハン」復帰を歓迎する声が多く聞かれる。

 プランナーとしてカプコンへ入社した一瀬氏は2005年発売の『MHP』でディレクターデビューを果たし、“ポータブル”シリーズを続けざまにヒットさせた。特に『MHP3』は国内のみで470万本という驚異的な販売実績を記録している。

 「携帯機としての遊びやすさを重視した」と(2009年当時のインタビューで)語っていた一瀬氏は、低年齢層や女性プレイヤーでも楽しめるよう、さまざまな補助的システムを旧来の「モンハン」に追加し、モンスターとの戦闘バランスもいまだ高く評価されているほど良質な調整を施した。それがクチコミによる評判を呼び、結果的に複数人数がPlay Station Portableを持ち寄って遊ぶパーティプレイも盛んになった。まずパーティプレイありきでソロプレイの敷居を高くした、現在のナンバリングタイトルとは対照的なアプローチだろう。

 海外版(MH4U)を含めた累計出荷数が300万本を超えるなど、現行の『MH4G』も商業的には好調だが、極端に難易度アップしたゲームバランスは「モンハン」ファンの間でも評価はわかれている。そんな中、『モンハンクロス』は一瀬氏が手がけるとあって、大きく期待を集めることとなった。

 もちろん一瀬氏が携わるからといって、必ずしもソロプレイヤーが楽しめるゲームになるとは限らない。だが現在公表されている断片的情報だけでも、それが期待できる要素はちらほら見られる。

 まず『モンハンクロス』公式サイトに掲載されたメッセージで、一瀬氏が「キーワードはパーソナル」と第一声を発していること。“パーソナル”という言葉からはいろいろな連想ができるが、パーティでの協力プレイ前提、発掘武器を筆頭にしたランダム要素の多さが特徴の『MH4G』を“ソーシャルゲーム”になぞらえるなら、その対極であるとも想像できる。

 また、公式PVの構成を見比べてみても、『MH4G』は大幅にパワーアップしたモンスターの脅威が強調されていたのに対し、『モンハンクロス』PVではハンターが新アクションでモンスターを圧倒するシーンが優先して流れている。『MH4G』への批判を受けてバランス調整したという見方は穿ちすぎだろうが、作品コンセプトになんらかの変化があることを示唆しているのかもしれない。

 『モンハンクロス』発表だけでなく、シリーズ初のRPGとなる『モンハンストーリーズ』の発表(2016年発売予定)、同じく初のブラウザゲームである『メゼポルタ開拓期』の始動(2014年12月~稼働中)、外伝作『モンハン日記 ぽかぽかアイルー村DX』(2015年9月発売予定)など、カプコンが擁する看板タイトル“モンスターハンター”をめぐる動向はシリーズ10周年の節目を過ぎてからも活発だ。

 果たして今度のシリーズ最新作は、ユーザーからどのような評価を下されるのか。続報を楽しみにしたい。
(文/浜田六郎)

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