“署名”はゲーム製作に影響を与えるのか? 『バットマン:アーカム・ナイト』国内版をめぐる署名活動が話題に

2015.05.28

 7月16日に発売が予定されているPlayStation4(以下、PS4)専用アクション『バットマン:アーカム・ナイト』の国内版の音声・字幕仕様がファンからの批判を集め、現在ネット上で署名活動が行われている。

 本作はアメコミヒーロー『バットマン』を題材とした『バットマン:アーカム』シリーズの最新作で、シリーズ第3弾にして最終章と発表されている作品。1作目の『バットマン:アーカム・アサイラム』、2作目『バットマン:アーカム・シティ』はどちらも各方面から高評価を得ており、今回さまざまな新要素が盛り込まれる『バットマン:アーカム・ナイト』も期待作として注目を集めている。

 そんな中、今年3月に『バットマン:アーカム・ナイト』の国内版は“日本語音声のみで、英語音声は収録されない”ということが公式サイトで発表された。本作はシリーズ初となる日本語音声+日本語字幕でのフルローカライズを売りにしていたが、英語音声未収録にファンの不満が噴出することとなった。というのも、本シリーズは英語音声の主要キャストをアニメシリーズから引き継いでいるという点がファンから支持されており、『バットマン:アーカム・アサイラム』『バットマン:アーカム・シティ』の国内版は“英語音声”でプレイできていた。これを受けて、3月には署名サイト「change.org」にて、国内版で英語音声の収録を希望する署名運動が起きることとなった。

 署名の効果もあってか、3月末に本作を製作するRocksteady Studiosのガイ・パーキンス氏が自身のTwitter(@Perkuleez)で、日本の国内版でも英語音声でプレイができると発表。これで一件落着と思いきや、同時に「英語音声+日本語字幕でプレイできない」ということが判明した。どうやら、国内版に英語音声を収録するものの、PS4の本体設定で音声を切り替えるため、英語音声の際は字幕も英語という仕様になっているようだ。つまり、本作は現時点で“日本語音声+日本語字幕”“英語音声+英語字幕”でしかプレイができないということに。

 今までのシリーズで“英語音声+日本語字幕”に慣れ親しんだファンからは「なぜこんな仕様にしたのか」「そこまで吹き替えを押し付けたいのか」「イメージを壊してほしくない」などの苦情が多く寄せられており、4月より「change.org」にて「英語音声と日本語字幕収録のお願い」といった署名活動が再び行われている。

「change.org」ではこれまでにもゲームに関する署名活動が行われており、最近では『サイレントヒル』新作の開発再開を求める署名などが注目を集めた。“署名”によるゲームユーザーの声がゲーム製作に影響を与えるのか――『バットマン:アーカム・ナイト』に“英語音声+日本語字幕”が収録されるかどうかも含め、“ゲームと署名”は今後も注目を集めそうだ。

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