23曲連続披露！　その合間にも7人の成長は止まらない！　アイドルネッサンス1周年記念ライブレポ

編集部

2015.05.15

　この1秒、1刹那ですら彼女たちの成長は止まらない。

　2015年5月4日、グループ結成1周年を迎えたアイドルネッサンスが、それを記念したライブ「アキバで1周年を感謝するネッサンス!!」を、初ステージの場所である秋葉原AKIBAカルチャーズ劇場で開催した。

　2014年頭に彼女らが所属するソニー・ミュージックアーティスツ初のアイドルプロジェクトとしてスタートしたアイドルネッサンス。候補生13名が競い合う中、正式メンバー7人が選ばれたのが2014年5月4日の「アイドルネッサンス候補生初ライブ」だった。過去の名曲のカバーのみで勝負する“名曲ルネッサンス”、そして純白の衣装をまとったメンバーの熱は、アイドルファンの心を着実に掴んできた。ちなみにこの日発売された1周年記念Tシャツには、この1年で行った72日間のライブの日程がすべて書かれている。

　初ライブ、夏の新人公演、3シーズンのレギュラー公演と、アイドルネッサンスにとってはホームとも言えるAKIBAカルチャーズ劇場。これまで同劇場のチケットソールドアウトを目指しつつも、あと1歩というところで届かなかった彼女たちだが、ついにこの日は前売券が完売。椅子席はもちろん、立ち見席も3列、4列と重なり、これまでにない混みようだった。1周年という最初で最後の時を祝おうと、デビュー当初からのファンから最近のファンまでが一堂に会したのである。今の彼女たちが放つ熱を見たい。その思いはみな同じだった。

　この1周年ライブについて、前々からメンバーは、

「初めての挑戦をやります！」とファンに告知していた。各メンバーのブログでも「いよいよ2年目に突入ということでスペシャルな初めてのことに挑戦します!!ドキドキとワクワクと不安とニラニラが混じっていますが自分たちの底力を出して頑張ります!!もし、ぶっ倒れっちゃったらみなさーん、助けてくださいね!!」（百岡古宵ブログより）

など、その詳細は伏せたまま、ハードな挑戦を行うことを示唆していた。そんな彼女たちの挑戦とは、「アイドルネッサンス既発表曲全披露」【註】、そして「23曲連続披露」だったのである。

　1周年を祝う万雷の拍手に包まれて登場した7人。1曲目、スペーシーなベースラインと強烈なドラムのグルーヴ感に圧倒される『BANZAI』（オリジナル：木村カエラ）に始まり、そこから90分の間、1度の衣装チェンジを除いてノンストップで駆け抜ける。そして最後の23曲目『ガリレオのショーケース』（UNISON SQUARE GARDEN）で、汗まみれで拳を突き上げる彼女たちに触発されなかったファンは誰もいなかったのではないだろうか。客席も、彼女たちを少しでも支えようと、昂りきった怒号のような声援でただただ声をあげる。

　最近のライブで5曲連続、8曲連続に挑んでいたアイドルネッサンスだけに、「1周年で見せる挑戦」が「○曲連続披露」なのは予想できた。しかし、まさか23曲連続披露とは……予想以上だった。それは同時に、ただ挑むことに意義がある「挑戦」というよりも、1年でここまで見せることができるようになったという「成長」であるように感じた。

　そして、これまで見続けてきたファンにとっても、その23曲とアンコールの2曲の計25曲は、彼女たちの一年を思い返す25曲。たった1年、されど1年。どれもいつものレギュラー公演等で聴いている曲だが、「1周年」というこの日だけは、過去のその曲が歌われた印象的な場面や言葉を思い出させる。今回はそんな視点から、昨年夏から見続けてきたいちファンとして、極めて私的な目線で連続披露をレビューしたい。

【註】自主企画「スマイルネッサンス」でのカバー曲や、夏の新人公演限定曲の「シンデレラ・ルネサンス」（池澤春菜）などは除く。