さくら学院 2015年度〜転入式〜 in 恵比寿ザ・ガーデンホール 徹底レポート

転入生6人を迎えて12人になった“母船”、さくら学院。彼女たちの果てしない航海と、新たな挑戦とは?

■転入生、まさかの6人も登場。

150508_sakuragakuin_26名の転入生(左から日髙麻鈴、岡崎百々子、藤平華乃、麻生真彩、
吉田爽葉香、黒澤美澪奈)。

 6人がステージから姿を消し、転入生を探す旅に出る。

 一番初めに帰ってきたのは磯野。「転入生捕まえてきました〜!」の声に、先生が「転入生を虫けらみたいに言うのやめてください!」とつっこむ。最初に紹介される転入生は、小等部5年の藤平華乃。「特技は身体がやわらかいことと、鉄棒です。よろしくお願いします!」と、意気込む彼女は、ミニマムな身体で磯野の半分くらいしかない背丈。そんな小柄な身長をよそに、磯野が突然「プロレス同好会にぴったりな子なんです」と言い出す。その理由として、「名前を見てください。“華の遺伝子”を持つ女の子なんです」と名前に卒業生・田口華と同じ“華”があることに触れる。藤平、実はこう見えて怪力の持ち主。磯野のお尻を両手で抱えて体ごと持ち上げる姿に、会場が驚きの声に包まれる。とはいえ、課外活動は「クッキング部と帰宅部をやってみたいです」とのことで残念ながら磯野の思惑に反している。磯野はそれに対し、「これから洗脳していくんで」とまたも危ない発言で会場を盛り上げる。

 次は白井。「連れてきました〜」と落ち着いた雰囲気で歩いてくる姿に、先生が「OLの昼下がりか!お弁当買ってきましたーみたいな」と適切に形容する。白井が連れてきたのは“まりんちゃん”こと小等部6年の日高麻鈴。先生の「パチンコ感がすごい」という感想に白井は「『海物語』じゃないです!」と否定するが、それを知っているということはやはりOLでしかない。それについて「あの子、実は二十歳なんだよ〜」と先生が“まりんちゃん”に吹き込む。

 日高は「特技はタップダンスと、歌をうたうことです」と告げ、白井が「まりんちゃんは小さい頃から英語の勉強をしていて、発音がいいんですよ」と紹介する。試しに日高に曲紹介をしてもらうと、「聞いてください、『FLY AWAY』!」「続いての曲は、『Song for Smiling』!」と字面ではなかなか伝わらないが、あまりの凄まじい発音に会場が爆笑に渦に。

 大賀の声が聞こえる。どうやら“しずくちゃん”という転入生を連れてきたようだ。姿を見せないまま、「恥ずかしがり屋さんなので、私が一緒に連れて来ていいですか? ……新しいですよね?」となぜかその斬新さを誇らしげに掲げる。そして、その後の展開に会場が戸惑いの渦に巻き込まれる。なんと“しずくちゃん”は、青い髪のカツラを被って登場した大賀だった。「む、むらかみしずくです。しゅ、しゅみは、シッ、シールあつめです」としずくちゃん。突然、抱きかかえているクマのぬいぐるみに「ダイちゃん!」と呼びかける。

 あまりの緊急事態に「止めてくださーい! テレ朝動画の人止めてくださーい! これはさくら学院じゃありませーん!」と、先生が助けを求める。かつて、卒業生の水野がトマトくん、菊地がほうれん草と編み出してきた架空の生物シリーズ。“しずくちゃん”はその系譜にあるのだろうか、彼女の今後の活躍は一部で期待されるだろう。

 山出はなんと二人連れてきた。中等部1年の岡崎百々子と、小等部6年の麻生真彩が登場。岡崎は「特技はダンスと、ダブルダッチです」と、麻生は「特技はけん玉、好きな食べ物は紅しょうがです」と自己紹介する。横に並ぶと、明らかに先輩の山出のほうが二人より小さい。その光景に先生が「ギリギリ宇宙人になりかけてる」と笑いを誘う。

 麻生は元々さくら学院が好きで、よくライブを観に来ていたという。元・父兄の白井が即座に「もしかして、こちら側の人でしょうか?」と、仲間入りを呼びかける。麻生のさくら学院で一番好きな曲は「未完成シルエット」とのことで、白井が「合格です!」と太鼓判を押す。

 そんな麻生の一番好きなメンバーは「愛子ちゃん(山出)」。先生は思わず「言わされてない?」と確認。必死に否定する山出が「先生の台本にも書いていなかったでしょ?」と抵抗し、笑いが起きる。岡崎について、山出は「同学年だし清楚で、私と同じ匂いがした」と。「どこが?」といじる先生に、「見るからに清楚じゃん!」とまたも抵抗。ダブルダッチが得意という岡崎に「やってみよっか」と山出が縄なしで始めて、「せーの、じゃん!」とまさかのエアー縄跳びが繰り広げられる。なんというか、これはかわいいから許される感じである。

 先生の「というわけで、さくら学院はこの10人でいこうと思いますー」の声に、「めぐもちゃんと連れてきました!」と岡田がステージに戻ってくる。会場にどよめきが走る。なんと、さくら学院初のメガネっ子の登場。小等部5年の吉田爽葉香は「好きな食べ物はレモンで、特技はピアノと書道です」と自己紹介。先生が「実在してます?」と確認するのも仕方ないほど、二次元から出てきた感が半端ない。メンバーが「CGじゃないです!」と否定する。岡田が吉田を選んだ理由について、「頭が良さそうじゃないですか!」といきなり九九を始める。岡田「七七?」吉田「49!」と、あまりに簡素な知性の確認に笑いが起きる。吉田が目標にしている先輩は松井愛莉。将来の夢がモデルということで、モデルウォークを提案すると吉田が「でき…ます」と少し自信なさげに答えるが、腰に手を当てるポージングがすでに様になっており、「かっこいい〜!」と会場の至るところで悲鳴が上がる。

「それではこの11人で! ダイちゃん(クマのぬいぐるみ)もいれると……」と先生が言いかけると、倉島が「私のこと忘れてません?」とステージに。まずい、「目指せ!スーパーレディー」の倉島のセリフ通りにいくと、このままでは先生が消されてしまう。

 倉島が連れてきたのは、中等部2年・黒澤美澪奈。彼女の転入をすでに予想をしていた父兄が多かったのか、客席から大歓声が起きる。「好きな食べ物は手羽先で、特技は水泳です!」と自己紹介する黒澤を選んだ理由を、倉島が「中2が一人だと寂しいから。それと、『天才テレビくん』で活躍しているから経験豊富だから大丈夫かなって」と説明。水泳は一級の腕前とのことで、倉島が「私の徒競走と勝負しようよ! と提案。選ばれたことについて、黒澤が「すごくうれしかったです。颯良ちゃんがこけしみたいな頭をして、何度もお願いしたから……」と語る。すでに名前の知られている中等部2年。早くも場慣れしている雰囲気含めて、これは即戦力でしかないだろう。

 12人がズラッと並ぶ姿は壮観。在校生6人+転入生6人。倍の人数になった新生・さくら学院が拍手喝采を浴びる。ここから、在校生から転入生への質問タイムが。岡田の「好きな石垣の積み方はなんですか?」という歴史好きが災いした質問に、「この質問なかったことにしていいですか?」と山出が適切なツッコミで静かに対抗心を燃やす。

 磯野の「さくら学院の曲で好きな曲は?」の質問に、いくつも「はい!」と手を挙がる。黒澤は「スリープワンダー」。ライブでのダンスを見て好きになったとハキハキ答える姿に、「倉島よりしっかりしている」との声が上がる。藤平は「ベリシュビッッ」。さくら学院を知って最初に聞いたのがこの曲で、「それからはほかの曲は超えてないんだな」とイジワルな先生の発言に対応しきれず、藤平は初々しい笑顔を見せる。日高は「My Graduation Toss」。やっぱりさすが発音が素晴らしい。「歌詞が好きだし、ギターの音が好き」と言葉を添えると、「そこに注目ねぇ」と大賀が謎のお姉さん発言を。麻生は先ほど告げた「未完成シルエット」だけじゃなく、「Magic Melody」も好きであることを告げる。白井は「全然にわかじゃないですよ」とまたも元・父兄目線で太鼓判。岡崎が「目指せ!スーパーレディー」と答えると、作詞を手がけた先生が得意げな表情を見せ、在校生が「音程が好きなんだよね!」とフォロー。「こんなにメンバーがいるんだから、一人くらい優しくしたっていいじゃない……!」と先生が嘆く。吉田は「顔笑れ!!」と「オトメゴコロ。」を選ぶ。「この見た目でかっこいい曲が好きってギャップがいい」と白井が絶賛し、一同が納得する。

 ついに12人のさくら学院の初ライブがスタート。磯野と白井が「まだまだ声が聞こえてないですよー!」と観客を煽り、「負けるな!青春ヒザコゾウ」が始まる。12人が身長順に並ぶシーンが見事で、平均年齢が一挙に下がったことが見た目でわかる。在校生がいきなりお姉さんに見えてきて、学校感溢れる歌に会場はヒートアップする。

「次でラストの曲になっちゃいました」と、山出の曲紹介で本編最後は「FRIENDS」。さくら学院の伝統はこうして歌い継がれていくのか。ペアはそれぞれ磯野&大賀、白井&倉島、黒澤&岡崎、麻生&日高、藤平&吉田、そして「ライバルと親友の顔を持つ二人だから」のくだりは、やはりお互いにライバル心を燃やす山出&岡田が手をつないで歌っている。

「以上、さくら学院でした〜!」「ばいばいーーーい」手を振ってステージを去るメンバー。アンコールでは、冒頭から恒例の購買部が登場。野津が卒業したことでメンバーが白井一人になったが、「先ほど6人も入ってきたので、部員をたくさん集めていきたいと思います」と宣言する。お決まりのグッズ紹介が始まり、この日販売されているグッズTシャツの船のデザインについて説明する。

「この船、ちゃんと理由があるんですよ。転入してメンバーが2倍になったじゃないですか。これは新しいさくら学院の船出をイメージしているんですよ」と語る白井。カモメが6羽描かれているのは、転入生を表しているという。さらに、船のオールは6つ。これは在校生をイメージしている。“母船”として新たな航海に出るさくら学院にふさわしいデザインであることがわかり、購買意欲をそそられる。野津に頼ることなく、一人で堂々とMCをする様に白井の成長が伺える。

 購買部が去ると、ステージ後方の画面に「さくら学院2015年度 生徒総会」の大きい文字が。

 森先生が倉本美津留校長を呼び込む。「どうですか?(メンバーを)増やしました。今までに14人の卒業生を輩出しました。みんな、それぞれの夢に向かってスーパーレディーへの道を頑張っていますが、父兄のみなさんのおかげなので、引き続き応援よろしくお願いします」と、倉本校長。倉本校長はさらに「課外活動も積極的に挑戦してほしい」と、今後のさくら学院の“新たな”道標を示す。

 課外活動の重要性は、BABYMETALの成果がそれを示している。今後ますますさまざまな活動で新たなファンを呼び込み、さくら学院がもっと世に広まり、たくさんの人に知られるきっかけが作られていくのだろうか。個々の活動が卒業後の下地になるなら、倉本校長の提案はとても重要な“挑戦”に思える。先生が「CMとかドラマとかで誰かいなくなったら、代わりに“しずくちゃん”が出るとかは?」と冗談を言うと、倉本校長が「“しずくちゃん”は今日で終わりにしたいな」と笑いを誘う。しずくちゃん、イズ、ダイ。クマのぬいぐるみの名前が「ダイ」なだけに。

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