『パコられ男の娘』(ダイナマイトmoca)“男の娘”が“アイドル”になって“堕ちる” 不幸すぎて興奮が止まらない!

 商業から同人まで幅広く活躍するマンガ家・ダイナマイトmoca氏、一水社から2冊目となる単行本『パコられ男の娘』。本人も後書きで「性別とジェンダーがあやしい系の作品集です」と記しているように、もはやジェンダーを越境し、まったく躊躇することなく振り切れた“男の娘”と“TS(トランス・セクシャル)”の世界を展開している。

 収録作は同人と商業、両方の掲載作からセレクトされているが、特にオススメは、同人で描かれた“男の娘アイドル”をテーマにした連作である。

 もともと、単に可愛い男の娘じゃなくて、そこに不幸要素を付け足す鬼畜さが嬉しいダイナマイトmoca氏の作品。前単行本『特濃!男の娘ミルク』(同じく一水社)では、撮影会にまったくお客さんが来なかったため、結果、過激路線に転向しハメパコ撮影会になっちゃう“ちょいブス男の娘アイドル”のマンガが収録されていたが、今回は同人で展開された残りの2作品も収録している。

「男の娘アイドル乱交撮影会 みゆゆの場合」は、母親に仕事を強制されている“男の娘ジュニアアイドル”がヒロイン。もうエロシーンに入るまでの展開が不幸の塊である。父親が出ていって貧乏な家のため、母親に言われるがまま、過激な水着でDVDに撮影会にと、必死に頑張る主人公・みゆゆ。学校に行けば「母ちゃんの趣味でオンナの格好しているんだぜ」とイジメのターゲットである。挙げ句の果てに事務所社長が逮捕されて仕事がなくなり、母親の命令でマニア向けの個人撮影会、アナル処女までオークションにかけられちゃう……とまあ、かわいそすぎる不幸要素のオンパレードに興奮が冷めやらない。

 もう一作品の「男の娘アイドルがスキャンダルで崩壊する日」は、男の娘アイドルブーム(というのが、この作者の世界観では存在する)で頂点を極めたアイドル・杏里を描く。こちらは、煙草と飲酒シーンに加えて「男の娘は仕事でやってるだけ」「ファンもキモイ」という暴言動画がネットに流出した結果、CMも連ドラも降板となった杏里が、復活のために事務所の命令で枕営業するというストーリーである。高いところから急転直下の“堕ち”という不幸を好む読者なら、こちらのほうが好みのはず。

 最初は「お前らホモかよ」と抵抗していた男の娘アイドルが、手練手管でおしりを開発されて堕ちる。この作品、作者も気合が入っているのか、セリフ回しが特に秀逸。犯している男の「もうそろそろ“男の娘キャラは商売でお前ら変態とは違うんだ”って仮面が外れちゃう?」なんて、正気じゃ思いつかないセリフである。そして、ついに堕ちた後、自ら「ビッチです!」と絶叫しながらの杏里のセリフが激烈!

「ああこれだ
 欲しかったのはこれ
 いっぱい愛されて
 チ×ポ!」

 どん底に堕ちた男の娘アイドルが、枕営業でホモ輪姦されて……その上で「いっぱい愛されてチ×ポ!」と言う。ジェンダーとか、常識とか、倫理とかあらゆるものを越境した、この快楽が理解できるだろうか。
 
 ほかにも彼氏視点を交えながらの“男の娘NTR”とか、妹と近親相姦エッチしちゃう男の娘など、さまざまな短編が収録されているが、やっぱり作者は“男の娘アイドル”がお気に入りの様子。描き下ろしで新作も収録してくれている! 男の娘が堕ちてくれるほどに、読んでいるほうは興奮が増すインモラルな感覚に満ちた一冊。我が家の家宝にしようと思った。
(文/ピーラー・ホラ)

『パコられ男の娘』(ダイナマイトmoca)“男の娘”が“アイドル”になって“堕ちる” 不幸すぎて興奮が止まらない!のページです。おたぽるは、エロマンガマンガ&ラノベ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

PICK UP ギャラリー
写真new
写真
写真
写真
写真
写真

ギャラリー一覧

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!