「美少女動物園じゃないところがいい」早くも“京アニの本気”と呼び声高い『響け!ユーフォニアム』

150413_hibikeyuho.jpgアニメ『響け!ユーフォニアム』公式HPより。

 

 先日、アニメ制作会社・京都アニメーション(以下、京アニ)が手がける春の新作アニメ『響け!ユーフォニアム』の第1話が放送された。高校の吹奏楽部を描いた本作は、今後の京アニを占う意味でも注目度が高かったが、その評価は幸先のよいスタートを切ったようだ。

 京アニといえば、『涼宮ハルヒの憂鬱』『けいおん!』など、これまでにも高いクオリティーで数多くの名作を世に送り出してきた。しかし、ここ数年の作品に目を向けると、『Free!』に対しては男性ファンから「腐女子向けだよね?」とか、『甘城ブリリアントパーク』では「第1話からヒロインのお尻が丸見えとか、京アニ的にどうよ……」のように、これまでと毛色の違う作品が並んだことで「迷走を続ける京アニ」といった声も、ネットでは多く見られていた。

 しかも、『響け!ユーフォニアム』が吹奏楽部のアニメということで、複雑な形をした楽器を数多く描く必要があり、登場する人物が多く、演奏の収録も簡単ではないなど、制作の難しさがうかがえたことから、放送前から不安の声も少なくなかった。

 だが『響け!ユーフォニアム』では、監督に『中二病でも恋がしたい!』や『AIR』、『Kanon』『CLANNAD』などの監督として名を馳せた石原立也が、キャラクターデザインには、『涼宮ハルヒの憂鬱』と同じく池田晶子、そして演出は『けいおん!』で監督を務めた山田尚子が担当するなどの堂々たる布陣で挑んできており、まさに“京アニの本気”を感じさせる作品でもある。また、現実でも男子部員が少ない吹奏楽部を舞台にすることで、ありがちなハーレムアニメではなく、より自然なかたちで少女たちのイキイキとした活躍ぶりを描くこともできるとして、近年の作品に辟易としていたファン層からは期待が集まっていた。

 第1話が放送されると、ネットでは「まるで体育会系的な学園青春ものだ」「美少女動物園じゃないところがいいね」など、決して“日常系”や“空気系”ではなく「まじめな部活を描いた作品だ」という意見が目立った。また、「やっと京アニが本気出したな」とか「これでダメだったら京アニは終わりだろう」といった“京アニの本気”を意識させるファンの声も多く、中には早くも「今期の覇権アニメだ」という評価もあるようだ。

“音楽系の部活アニメ”というと、かつて社会現象とも言われた『けいおん!』と比較する人も多いかもしれない。しかし、『けいおん!』を「まじめな部活のアニメだと思って見たけど、ちがった……」という人にとっては『響け!ユーフォニアム』は、まさにうってつけのアニメ作品といえるだろう。

 京アニは、2013年に「新たな挑戦」ともいうべき『Free!』を世に送り出した。『響け!ユーフォニアム』では、「吹奏楽部のまじめな活動を描いている」という点が、第1話で順調な評価を得られた要因だろう。高校の吹奏楽部をテーマとしたアニメは決して多くはなく、その制作も容易ではないことがうかがえる。本作は、いわば“文化系の部活によるスポコン”であり、京アニには別の意味での「新たな挑戦」として、今後の展開に期待がかかっている。

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