太陽が見せた涙と新たな才能！ 『スマイルネッサンスvol.6』比嘉奈菜子生誕企画レポ

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　曲で盛り上げた後は、比嘉奈菜子生誕コーナー。毎回生誕コーナーではメンバーのソロ曲披露が行われる事が多いが、この日は奈菜子ちゃんが歌と三線を、沖縄で習っていた先生の伴奏付きで聴かせてくれた。曲は古謝美佐子の『童神』。彼女にとって、沖縄から旅立つ時に知人が歌ってくれた大切な曲だという。その歌は、ふだんの彼女の純朴さとはひと味違った、大人っぽく強さに満ちた声で、彼女のアイドルネッサンス加入以前のルーツを見せつけるよう。会場の空気を彼女が見てきた沖縄のものにふんわりと変えた。

　その後は、ケーキやファン一同からのメッセージカード贈呈、そしてメンバーからの手紙コーナーへ。メンバーからよく「赤ちゃんみたい」と言われ、話してみても全身から漂う素朴な空気が愛らしい彼女。メンバーの手紙の端々から、その雰囲気にメンバー全員が普段から癒やされていることが伝わってくる。そんなメッセージに、ひとり目の佳奈ちゃんの手紙から涙をこぼしてしまう奈菜子ちゃん。そんな彼女の溢れ出る感情の豊かさを、手紙の中で新井乃亜ちゃんが「涙もろいのはなっこの優しさ。なっこスマイルは世界を制す」とうまく称していた。

　メンバーからの手紙を受けて、最後に奈菜子ちゃんからファンに、感謝のひとことが贈られる。

「今日は本当に心配で、成功できるかなと思ってたんですけど、お母さんから『ファンの皆さんは味方だから』って言われてて。皆さんの顔見て安心しました。皆さんあってのアイドルネッサンス。いつも助けてくれて、応援してくれてありがとうございます」

　決してMCが得意ではない彼女だが、だからこそ響くものがある、そんな言葉だった。

　そして最後は、芝居の後編。ルネ男からの「ぼくがいなくても、大切な仲間のいるキミなら大丈夫」という呼びかけから、現実に戻った奈菜子。今の6人の仲間との現在と未来を見つめながら、最後にこう叫ぶ。

「この星でアイドルネッサンスに出会えてよかった！　みんなで七転び八起き!!　どんなにつらいことがあったも立ち上がるんだ！　笑い飛ばすんだ！　みんながいれば心配ないさ!!」

　そう宣言し、この日のラスト曲『太陽と心臓』が始まった。

　奈菜子ちゃんが歌い出しを担当し、「歌詞を読むと元気づけられる」とインタビューでも語っていた曲だ。そのサビは「心配ないよ　空に太陽　からだには心臓があれば　生きてゆけるだろう」。その詞にかけた芝居のセリフから曲に入っていく構成は、まるで長尺のMVを見たかのようで、いつも以上に、曲のよさも引き出していた。何より、どこにいても飛び込んでくる彼女の笑顔とこの曲のイメージがいつも以上にハマっていた。まさに、奈菜子ちゃんはアイドルネッサンスの太陽だ！

　自ら脚本を書いた芝居に始まり、三線演奏、涙のメッセージと、奈菜子ちゃんのキャラクターと底知れぬポテンシャルを見せつけられた今回の自主企画。何より彼女のアイドル、そしてアイドルネッサンスへのひたむきさが伝わってくるいいステージだった。歌を堪能できるレギュラー公演や対バンライブもいいけれど、こういうメンバー自身を楽しめる空間もまたアイドルならでは。次は4月19日の宮本茉凜生誕企画。本人も「命をかける」とまで言い放ったそのステージはどうなるのか……乞うご期待！

（文・写真／大坪ケムタ）

■CD情報
『YOU』（T-Palette Records）
発売日：2015年3月24日（火）
価格：1800円（+税）

■ライブ情報
4月12日（日）IDOL NEWSING LIVE 1.5（代官山 LOOP）
4月19日（日）スマイルネッサンスvol.7（都内某所）
4月20日（月）レギュラー公演「アキバで漲（みなぎ）るネッサンス！！vol.1」（AKIBAカルチャーズ劇場）
4月27日（月）レギュラー公演「アキバで漲（みなぎ）るネッサンス！！vol.2」（AKIBAカルチャーズ劇場）
5月4日（月）「アキバで一周年を感謝するネッサンス!!」（AKIBAカルチャーズ劇場）

 
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