芸能人の声優起用で非難轟々の8.6秒バズーカーと知英、話題にもならないナイツ…世間の反応はなぜこんなにも違うのか?

1504_jiyong.jpg“大のコナン好き”である知英が制作陣に熱烈逆オファーをして出演が
決まったとのこと(映画『名探偵コナン 業火の向日葵』NEWSページより)。

 今月7日、リズムネタ「ラッスンゴレライ」でブレイク中のお笑いコンビ・8.6秒バズーカーが5月に公開予定のアニメ映画『新劇場版 頭文字D Legend2 −闘走−』で“声優デビュー”することが発表された。これに対し、ネット上には「ちゃんと声優を使え」「ふざけるな」といった批判が噴出している。同様の出来事は、元KARAの女優・知英が今月18日公開の映画『名探偵コナン 業火の向日葵』にて声優に初挑戦することが報じられた際にも勃発。その際には、「日本語もまともに話せないのに声優するな」「棒演技期待」と辛辣な声が上がった。

 これに限らず、有名人がアニメ作品に声優として起用されると、ネット上で批判の声が上がることは珍しくない。特に、8.6秒バズーカーはネット上でも「一発屋」「面白さがわからない」と揶揄されることも多く、また、知英についても、いずれも人気マンガ原作の実写版である、ドラマ『地獄先生ぬ~べ~』(日本テレビ系)、映画『暗殺教室』に出演したことを受け、「ゴリ押し女優」と、一部から不満を買ってしまっていた。芸能人の声優起用に対する批判の中には、「作品を汚すな」「声優の仕事を奪うな」といった意見も多く、今回声優を務める8.6秒バズーカーは「ギャラリーのお兄さん」役、知英も作中で訪れる「美術館の案内キャスト」役と、完全な“脇役”なのだが、鬼の首を取ったように批判を集めている。

 だが一方で、8.6秒バズーカーの声優デビューが報じられた同日7日、7月公開予定のアニメ映画『それいけ!アンパンマン ミージャと魔法のランプ』にて、お笑いコンビ・ナイツの声優初挑戦が発表されるも、こちらについては批判的な声が上がることもほとんどなく、大きな話題にもならなかった。ほかにも、今年2月に公開されたアニメ映画『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』でお笑いコンビ・さまぁ~ずが声優を務めた際にも、非難の声はほぼ上がらなかった。

 これらを鑑みると、芸能人の声優起用に対する批判には、声優を務める芸能人自身の好感度やアニメ作品自体のテイストが大いに影響を与えているようだ。ちなみに、人気声優・大塚明夫は、先日発売された自身の著書『声優魂』(星海社)の中の「芸能人がCVで何が悪い?」という一節にて、次のように記している。

 私からすると、芸能人が吹替えをやって何が悪いのかわかりません。
 声優、芸能人、というくくりがそもそも間違っていると思います。いい声優がいい俳優たり得るかはわかりませんが、いい俳優であればいい声優たり得るだろうというのが私の考えです。
[中略]
 結局のところ、声優だろうが芸能人だろうが、「良い芝居ができるかどうか」がすべてなのです。


※『声優魂』(著:大塚明夫/星海社/2015年)114~115ページより引用

 たびたび物議を醸す芸能人の声優起用。「作品に話題性をつけたい」といった広報側の思惑も伺えるこの試みだが、その是非については、起用された芸能人らの演技を見てから判断しても遅くないのではないだろうか。

声優魂 (星海社新書)

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芸能人こそ読むべし!?

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