「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

「ニコニコ静画」とのコラボに、10カ月ぶりの新コーナー誕生――「週刊少年ジャンプ」充実する読者参加型企画

2015.04.06

――発行部数約260万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からレビュー!

週刊少年ジャンプ公式サイトより。

「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2015年19号の表紙は、新年度最初の刊行ということもあってか、連載中の全作品のキャラクターの集合イラストとなっている(休載中の『HUNTER×HUNTER』除く)。そして、巻頭カラーは、『僕のヒーローアカデミア』。連載開始から3回目となる今回の巻頭カラー。作者・堀越耕平の目次コメントでも触れられている通り、堀越の連載一作目『逢魔ヶ刻動物園』は37話で連載を終了しており、今号の『僕のヒーローアカデミア』は同じく37話にして巻頭を獲得。作者同様ファンにとっても感慨深いものがあるだろう。

 そして、『僕のヒーローアカデミア』では今月3日より、「ニコニコ静画」とのコラボレーション企画「ファンアートコンテスト」を開催中だ。「ジャンプ」作品と「ニコニコ静画」のコラボレーションとしては、今年2月に「バレンタイン特別企画 キス顔争奪!ギャグ漫画キャラクター人気投票」、昨年秋に『ワールドトリガー』で「書店POPイラスト」「ファンアートイラスト」コンテストが行われたほか、2014年初頭には現在テレビアニメ放送中の『ワールドトリガー』『食戟のソーマ』が“J新鮮力キャンペーン”として静止画MADコンテストを実施していた。昨今の人気作では定番となりつつある「ニコニコ静画」とのコラボ。破竹の勢いを見せる『僕のヒーローアカデミア』から、目が離せない。

 今週の掲載順を上から10作品並べていくと、『僕のヒーローアカデミア』『ONE PIECE』『ハイキュー!!』『食戟のソーマ』『ワールドトリガー』『銀魂』『カガミガミ』『ニセコイ』『暗殺教室』『火ノ丸相撲』となる。『僕のヒーローアカデミア』『カガミガミ』『火ノ丸相撲』を除くと、いずれもテレビアニメ放送中、あるいは放送予定の作品が並ぶ。新年度ということもあり、知名度の高い作品を前に置くことで新規読者の取り込みを図っているのか、力の入れ具合を伺わせる掲載順位となっている。あわせて、今号では、『ぬらりひょんの孫』などで知られるマンガ家・椎橋寛の新作読切『究極球舞』も掲載。

 今号の注目は、10カ月ぶりに新しく始まった読者ページ『バトよん!!!!』だ。昨年6月に読者投稿コーナー『ジャン魂G!』が最終回を迎えた後、以前より告知されていた通り、今号から『バトよん!!!!』がスタートとなった。このコーナーでは、ハガキ、封筒、Web投稿によって読者から集められた4コママンガを掲載。公式サイトの投票で毎週掲載された4コマから「キング」を決定するという企画になっている。また、サブコーナーとして、1コママンガやお題に沿ったサブタイトル募集企画なども実施。1980年代に一世を風靡した『ジャンプ放送局』など、伝統ある「ジャンプ」の読者コーナーだけに盛り上がりに期待したいところ。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

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