新作発表は今年中にも? アニメ事業部を新設したサイゲームスの求める人材と10年計画

 昨年、自社の人気ソーシャルゲームを原作に『神撃のバハムート GENESIS』を自社出資でテレビアニメ化し、終始劇場版のクオリティとして話題となったゲーム制作会社・サイゲームス。そんな同社が、3月10日、新たにアニメ事業部の設立を発表。現在、アニメプロデューサー及びアシスタントプロデューサーの募集を行っている。

 同社は『神撃のバハムート』や『グランブルーファンタジー』という人気ソーシャルゲームを提供している。今回、アニメ事業部設立のプレスリリースでは「ゲーム制作会社として、アニメーション業界に参入するにあたり、ある種の使命感を持って、既存のアニメーション業界に対して挑戦していきます」と記している。そんな同社のアニメーション業界参入の意図や求める人材など……さまざまな疑問について、サイゲームス・アニメ事業部の竹中信広氏に話を聞いた。

――さて、今回のアニメ事業部立ち上げですが……アニメについてさまざまな企画があると思うのですが、まず読者も気になっているであろうことを単刀直入にお伺いします。今回のアニメ事業部設立は、サイゲームスさんの自社IP(知的財産)である『グランブルーファンタジー』のアニメ化、あるいは『神撃のバハムート GENESIS』の二期をやるということでしょうか?

竹中:アニメ事業部設立の発表と『グランブルーファンタジー』の一周年が重なったことで、そう思われた方も多かったようですが、これは本当に偶然です(笑)。とは言っても、その可能性がないというわけではありません。『神撃のバハムート GENESIS』の二期についても、(前に放送したアニメを)最終話できちんと終わらせているので、続編を作る意味があるのか? とは思っていました。人気が出た作品だからといって、作り手側が続きを作る意味を見出すことができなければ、作る必要はないと思っています。

 また、しっかりと作品を作るためには、スタッフィングやスケジュールのこともあります。それなので、二期を作ろうと思っても、そんなに簡単にはいかないかなと。ただ、できる限りユーザーの期待には応えていきたいなとは常々思っています。

――そもそも今回のアニメ事業部設立の経緯とは?

竹中:これまでも「アニメ事業部を立ち上げたい」という思いは社内の色々な人にあったと感じています。その中で全員が共通していたのは、ゲーム会社という会社の特性もあって、みんなアニメをたくさん見て育ってきたということです。単純にアニメが好き、だから自分たちで面白いアニメを作りたいという意志のもとに、アニメ事業部は設立されました。

 正直な話、事業部としてどうしていくかは二の次だったと思います。

――現在のアニメ事業部には、何人くらい所属しているのでしょう?

竹中:3月に発足し、現在は私含めて3人です。

――アニメ事業部を設立するにあたって、どのような人材を求めていらっしゃるのでしょうか? 経験者を対象に募集を行っていますが……。

竹中:自分の考えを明確に持っている人に来てもらいたいです。こういった作品を作りたい! だったり、こういったメディアミックスで、ビジネスとして大きく展開していきたい! だったり、アニメに関わる上で明確な目標や理想がある人と一緒に仕事がしたいです。

 アニメ事業部に関わっていく上で、私には私の考え方がありますが、全員が同じ考え方でなくともよいと思っています。自分と違ったアプローチでアニメ業界へ貢献してくれる人の方が、アニメ事業部としては、面白い展開ができるのではないかと考えています。

 一番大切なのは、“勢い”かなと。アニメ事業部の方針としては、既存のアニメビジネスの形に縛られず、新しいことにチャレンジをしていきたいと考えているので、勢いのある人にガンガン引っ張っていってほしいです。

 一方で、営業職も募集しております。パッケージの販売店への店舗営業も含めて、基本を熟知している方も募集中です。

――採用人数は何人くらいでしょう?

竹中:今年中に10名程度の組織にはしたいと考えています。

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