PSS第二章へ！ 3人それぞれの“卒業”～新Peach sugar snowへの旅立ちライブレポ

編集部

2015.03.29

　PSSにひとり残るあいなちゃんは、「2人が卒業ということで、4月29日からひとりPSSをやっていきます。これからも2人の思いを背負って頑張っていきたいと思うので、よろしくお願いします」と力強く伝え、「（新体制となって初のライブになる）4月29日は、今日ここに来てくださった方は自動的に来ることになりますので」と笑い混じりにアピールした。　続いて、リーダーを務めてきたももかちゃんは「3人それぞれの道で頑張るということで、正直不安ばっかりですけど、みなさん見守っていてください」と挨拶。ソロデビューは6月くらいということで、こちらも楽しみだ。　最後に、“アイドル卒業”となるあんちゃんは、お手製の忍者っぽい巻物を持ってきて読み上げる。「少し悔いは残るけど、後悔はしたくない。決めたことが良かったことか悪かったことかわからないけど、頑張って決めたことだから中学で勉強がんばります」と、涙ながらにファンに思いを伝えた。　それに言葉を継いだのは、リーダーのももかちゃん。「こんなムードなんですけど、ここであいなとファンの皆さんにあったかい気持ちになってもらえるようにダンスを踊ります！　ミュージックスタート！」と、拳を上げてスタートしたのは、クマムシの『あったかいんだから』（pandaboy remix）。まさかの選曲とキレるダンスに、客席は確かに「あったかい気持ち」になった。　そして、おそらくこれが最後になるあんちゃんのソロ、『君の裏側～君のいない世界』。途中、あんちゃんが涙で歌えなくなる場面に、客席から「がんばれ！」という声援が飛ぶ。ずっと見てきたファンにとって、普段、カラッとした無邪気さが印象的だった彼女のそんな場面には、胸が締め付けられる思いだったろう。それに返歌するように、「卒業式ですよね、今」とあいなちゃんがピアノの弾き語りで歌ったのは、卒業式の定番曲『流れゆく雲を見つめて』。まさに3人の「かけがえのない青春」を区切るこの日には、ふさわしい1曲だ。小学生メンバー2人が最後に見せた2曲は、素晴らしい交歓だった。　その後、ファンからのメッセージが書かれた横断幕があんちゃんに渡され、小林先生から3人への感謝の歌が即興の弾き語りで歌われた。先生からの「頑張れと送り出さなさなきゃいけないと思ってるけど、涙が止まりません」「ずっと応援し続けます。夢をあきらめないで」という、ファンの声を代弁してくれたかのような声に、客席の各所からすすり泣きが聞こえてきた。ソロ活動を始めるももかちゃんへの「絶対200％の力でサポートしてあげようと思いました」、あいなちゃんへの「『PSSひとりでも頑張ります』と言ってくれてありがとう」の詞には、これから3人それぞれの道をできる形で後押ししよう、と胸に刻まれるものがあった。　Tシャツ姿で再登場した3人が歌うアンコール曲は、PSSのファーストシングル『ひとときでも』。PSS3人での最後のウィスパーボイスハーモニー。しかし、ひとりPSSに残ることを選んだあいなちゃんの決意と、小学6年にして作詞・作曲も手がける彼女の大いなる可能性には、PSS第2章への豊かな希望も感じる。　4月29日の新生PSS初ライブでは、新曲4曲を披露することが発表されている。新たなアレンジャーも迎え、今までとは違う姿を見せてくれそうだ。また、5月には、新生PSS初のシングル『さよなら惑星』も発売決定。あいなちゃんはPSSにひとり残る自分を「在校生」だと呼ぶが、3人それぞれが卒業し、新たな道を歩み出している。山梨の妖精たちの、新たなマジックにかけられる日が楽しみだ。（文・写真／大坪ケムタ） ■シングル発売 5月26日（火）『さよなら惑星』（K&Mミュージック） ■今後のライブ予定 4月12日（日）　池袋Dot 4月18日（土）　秋葉原アキバアリーナ 4月29日（祝）　南青山MANDALA（新Peach sugar snowお披露目）