今月16日、文化庁が日本動画協会に委託し、実施されている、若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ」平成26年度4作品の完成披露試写会が、秋葉原のUDXシアターで開催された。
この事業は、文化庁が若手アニメーターを育成するべく2010年から行っているもので、若手を育成する意志を持つ制作会社からの応募を募り、実施されている。平成26年度に制作されたのは、『アキの奏で』(制作:株式会社J.C.STAFF)、『ハッピーカムカム』(制作:有限会社SynergySP)、『音楽少女』(制作:株式会社スタジオディーン)、『クミとチューリップ』(制作:株式会社手塚プロダクション)の4作品だ。
初披露となる今回の試写会には、「アニメミライ」の広報大使を務める歌手の西川貴教氏が出席しスピーチ……を行う予定だったのだが、体調不良により突然のキャンセルというハプニングも。本人のTwitterによれば数日前から風邪で高熱を出していたようだが、インフルエンザは陰性だという。ひとまずはお大事に。
さて、文化庁の事業の一環として実施される「アニメミライ」。ともすれば、お役所受けしそうな無難な作品になってしまいがちだろう。しかし、今年の4作品は、いずれもそうした意識を微塵も感じさせない作品群であった。ちゃんとした作品概要は公式サイトを参考にしてもらうとして、ここでは筆者の独断で作品を紹介することにしてみる!
ヒロインの方言に萌える!
■『アキの奏で』
(制作:株式会社J.C.STAFF)
ヒロインのアキは、子供の頃からの夢だった太鼓奏者として東京で暮らしている。でも現実は厳しく、すでに10年、演奏活動の傍らでバイトをしなければ生きていけない日々。そんな彼女が太鼓祭りの技術指導者として故郷に戻り、忘れていたものを取り戻す物語。ヒロインたちの方言が、とにかく萌える作品。
ベタゆえに泣かせる物語!
■『ハッピーカムカム』
(制作:有限会社SynergySP)
会社を辞め離婚した主人公。折り悪く母親も亡くなり、手に入れた遺産で買ったのはメイドロボ……のはずなのに、やってきたのは母ちゃんロボットだった。実の母親以上に、母ちゃんっぽくふるまうロボットをウザがり、交換することを決めた主人公だが、次第に味わったことのなかった母の愛の偉大さを知り……。ものすごくベタ、ベタゆえに泣かせる物語だ。
お風呂! 水着! オッパイも!!
■『音楽少女』
(制作:株式会社スタジオディーン)
転校生の千歳ハルは、常軌を逸したハイテンションガール。そんな彼女と寮の同室になった熊谷絵里は超インドア。でも、絵里は動画投稿サイトに素敵な歌声を投稿する歌い手だったのだ。そんな2人が、歌い手として頂点を目指す物語。文化庁の事業だというのに、お風呂シーンあり、水着シーンあり、オッパイも揺れる! 常識への挑戦が見事な作品。
手塚治虫的ディストピア
■『クミとチューリップ』
(制作:株式会社手塚プロダクション)
豊かな草木は人工物で、飛び交う蝶はデジタル映像という、手塚的ディストピアが舞台。そこで、奇跡的に芽を出したチューリップ。それを見守る老人と少女クミを中心に、物語は進む。一見、美しい映像のように見せながらも、実態はバロウズ的なワールドという超実験的作品。
なお、4作品は東京アニメアワードにて特別上映の後、順次テレビ放映なども予定されている。
(取材・文/昼間 たかし)
■アニメミライ公式サイト
http://animemirai.jp/
<放送情報>
■地上波放送
・読売テレビ
『音楽少女』3月23日 月曜 深夜
『ハッピーカムカム』3月30日 月曜 深夜
・毎日放送
『クミとチューリップ』4月2日 木曜 深夜
『アキの奏で』4月3日 金曜 深夜
※放送日・放送内容は変更になる場合がございます。
■CS・ケーブル放送
・アニマックス
スカパー!や全国ケーブルテレビ局などでご覧いただけます。
4/5(日)から2週連続で放送 13:00~14:00(2話連続)
『音楽少女』4月5日 日曜 13:00~13:30
『ハッピーカムカム』4月5日 日曜 13:30~14:00
『クミとチューリップ』4月12日 日曜 13:00~13:30
『アキの奏で』4月12日 日曜 13:30~14:00
<劇場上映>
劇場上映決定!! 4月より順次上映予定!!
※詳細はツイッター等にて告知予定
文化庁の事業だけど、水着もあるよ! 若手アニメーターを育成!!「アニメミライ」平成26年度完成披露試写会のページです。おたぽるは、イベント情報・レポ、アニメ、作品レビュー、西川貴教、アニメミライ、音楽少女、アキの奏で、クミとチューリップ、ハッピーカムカムの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
人気記事ランキング
人気連載