「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

「週刊少年ジャンプ」作品も続々と…アニメDVD、ドラマCD“同梱版コミックス”の氾濫

――発行部数約260万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からレビュー!

1503_jump15.jpg週刊少年ジャンプ公式サイトより。

「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2015年15号、表紙と巻頭カラーを飾るのは看板マンガの『ONE PIECE』。カラートビラも折込ポスターの豪華版となる今回は、3月13日に同作史上初の大型テーマパークとして、「東京ワンピースタワー」がオープンすることを記念してのもの。「東京ワンピースタワー」は東京タワーフットタウンのテーマパークで、『ONE PIECE』をテーマにしたアトラクションやレストラン&カフェ、また、マンガやアニメを題材とした“2.5次元”の舞台「LIVE ATTRACTION」が展開されている。特に後者については、2.5次元舞台に定評のある制作会社・ネルケプランニングが制作に名を連ねており、期待度は高い。これまで、『ONE PIECE』の舞台は、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどで行われてきたが、常設公演となるこちらにも注目が集まりそうだ。

 今週の掲載順は『ONE PIECE』に続き、『暗殺教室』『ハイキュー!!』、連載2回目でセンターカラーの『Ultra Battle Satellite』、『火ノ丸相撲』『食戟のソーマ』……と並ぶ。新連載を除き、大方がメディアミックスされている(される)人気作品。そんな中、前号では中盤下位にまで落ち込んでいた『火ノ丸相撲』が急浮上している。もともと上位常連の人気作だけに、盤石の強さを見せた。かたや、今週は『学糾法廷』が掲載順最下位に落下。同作は前々号の13号でセンターカラーを獲得していただけに、急転直下といえる。今後の掲載順位から目が離せなさそうだ。

 今号の注目は、「ジャンプ」の掲載順位を決める上でも重要な愛読者アンケートハガキ。今号のハガキでは、「漫画原作の舞台(ミュージカルなど)について」「同梱版コミックスについて」、大きく2つのテーマに関する質問がなされている。前者は、先述した『ONE PIECE』の「LIVE ATTRACTION」以外にも、今月21日から開幕となる「ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』」、この分野の草分け的存在「ミュージカル『テニスの王子様』」が、「ジャンプ」内にそれぞれの情報ページが設けられるほどの人気ぶり。花盛りを迎える2.5次元舞台、「ジャンプ」でも存在感を発揮しそうだ。

 そして、後者の「同梱版コミックス」は、昨今のマンガの流行としても欠かせない。同梱版コミックスとは、“アニメDVDやドラマCDがついているコミックス”を指す。「ジャンプ」の3月期単行本でも、『ハイキュー!!』15巻がアニメDVD、『食戟のソーマ』11巻がドラマCD付きの同梱版コミックスを発売。続いて4月にも、『銀魂』58巻、OVA(OAD)として第3弾目となる『ニセコイ』17巻の、アニメDVD同梱版コミックスが発売となる。そのほか、現在アニメが放送中の『暗殺教室』も、2013年発売の第7巻においてアニメDVD同梱版をリリースしていたことが記憶に新しい。

 こうした同梱版は、なにも「ジャンプ」だけに限らない。『進撃の巨人』や『鬼灯の冷徹』、『ウィッチクラフトワークス』(共に講談社)といったアニメ化作品を始め、「週刊少年サンデー」(小学館)は、昨年より『アニサン』企画を実施。同企画は、「少年サンデー」連載の人気7作品を完全新作のアニメDVD付きコミックス限定版として刊行するプロジェクトで、大きな話題を読んだ。すでにテレビアニメ化されている作品では、テレビ版と同じスタッフを起用し、原作ファン、アニメファンの両方に訴求するなど、まさしく“メディアミックス”を体現する同梱版コミックス。近年、DVDやCDに限らず、さまざまな特典付きのマンガ単行本(特装版、限定版など)が注目を集めたが、改めて同梱版コミックスが今後のトレンドとなりそうだ。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

「週刊少年ジャンプ」作品も続々と…アニメDVD、ドラマCD“同梱版コミックス”の氾濫のページです。おたぽるは、漫画マンガ&ラノベの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!