声優誌レビュー「声優アニメディア」2015年3月号

表紙に登場した『ラブライブ!』新田恵海の苦労に思いを馳せた…「声優アニメディア」3月号

――昨今の声優人気に伴い、気がつけば声優専門誌も定期・不定期を合わせて10誌以上が刊行されている。そんな“声優誌 群雄割拠”の時代にあって、各誌はどのような記事・企画をとりあげているのだろうか? 主要な声優誌を中心に、目玉記事や気になる企画などを紹介しつつ、各誌の特徴を分析していく――

■「声優アニメディア」2015年3月号

出版社…学研パブリッシング
発売日…2月10日(毎月10日発売)
価格……1204円+税
創刊……2004年

「声優アニメディア」3月号の表紙&巻頭特集は“えみつん”こと新田恵海。2月18日に2nd&3rdシングルを同時リリースし、いま勢いに乗っている彼女が本誌初登場にして表紙を飾った格好だ。

 最近「本誌初」的な宣伝文句が続いている同誌の巻頭。前号の『アイマスCG』(アイドルマスターシンデレラガールズ)のコピーはムリヤリ感が漂っていたが(※前回のレビュー参照)、こうしたチャレンジは嫌いではない。思えば2000年代の声優誌の表紙って、限られた人気声優が短いローテーションで頻繁に表紙に登場している印象が強かったんですよね。

 ともあれ、今月の表紙を飾った新田についてである。新田恵海といえば、真っ先に挙がる代表作は『ラブライブ!』(高坂穂乃果役)だろう。『ラブライブ!』は2010年、アニメ&ゲーム誌「電撃G’s magazine」(KADOKAWA アスキー・メディアワークス)から生まれた読者参加型のプロジェクトだが、お恥ずかしながら当時は「あ、何か始まったな」程度にしか感じていなかった。

 しかし、よくよく考えれば『ラブライブ!』はKADOKAWA、アスキー・メディアワークス、ランティス、サンライズの合同プロジェクトだったんですよね。知名度を急上昇させたのはアニメ版の放送が開始された2013年だと思うが、それまでの3年間、大資本によって丁寧に耕された土地に種が蒔かれ、栄養たっぷりの肥料が与えられていたわけです。

 こうした言い回しは“ライライバー”にとっては面白くないと思うが、やはり大資本の関わるプロジェクトは“持久力”が高い。これはビジネス的に、ひいてはコンテンツマーケティング的にも非常に大事なことだと思う。ヒットの可能性がありながらも資本が足りずに撤退を余儀なくされたコンテンツは、業界内外に溢れているわけですし。

 再び脱線してしまったが、いずれにしても『ラブライブ!』のヒットは新田にとって大きな追い風となったわけだ。活躍の舞台は音楽・テレビに波及し、とくに2014年の下半期からは『ラブライブ!』の活動と並行してソロ名義での音楽デビュー、『月刊ブシロードTV』MC、『アニソンCLUB!-i』MCなど、相次いで新しい仕事が始まった。

 この環境の変化は想像以上だろうなぁ……と思っていたら、やはり無理がたたったのだろうか。2月4日、声帯結節治療による短期間の休養が発表された。レギュラー番組の欠席をはじめ、予定されていたイベントなどは変更・延期。しかし、その間にも彼女の公式サイトでは新規の出演イベントが順次告知されているのが気がかりだ。

 彼女の所属事務所であるS(エス)は、代表取締役社長を務めるシンガーソングライター佐藤ひろ美、蒼井翔太ら計5人という少数精鋭体制である。無理はさせたくないが、売り時の声優を完全休養させられないというジレンマが垣間見られたような気がした。

 さて、新田と『ラブライブ!』の話題が長くなってしまったので、そのほかで気になった点はダイジェスト形式でご了承願いたい。

麻倉もも、中学まであじさいの葉っぱを食べていた!
・声アニチャンネル、「声優を食べ物に例えると?」という謎コーナーを敢行!
田村ゆかり、クレオパトラを架空の人物と思い込んでいた!
戸松遥、タイトなパンツスーツ姿で絶妙な扇情具合!
・しかしMVP(Most Valuable Page)は、独断と偏見によりブレザー×黒タイツの制服姿を披露した大久保瑠美の「イるみネーションクローゼット」!

 こうして見出し風に並べてみると、何か細かくレビューするよりも意味深でイイですね。気になった方は、ぜひ「声アニ」3月号をご購入くださいませ。
(文/神楽坂隆)

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