軍歌マニア垂涎!? 台湾・世界初の軍歌博物館を訪問

2015.02.16

 昨年12月、台湾に世界初の軍歌博物館がオープンした。渡航前にその情報を得ていた取材班は、一路台湾を南へ向かった。

 そのミュージアム「軍歌館」があるのは屏東市。台湾高速鉄道で2時間あまりの高雄を経て、さらにローカル線で40分ほどの旅路である。

 日本のものと似ている新幹線(高速鉄道)と違い、屏東線は昭和的なローカル色が溢れている。これもまた鉄道旅行を愛する人にはたまらない、味わいのあるものである。その旅路を経てたどり着いた屏東駅の駅舎も、昭和風のローカル色が溢れる。

 本サイトにもたびたび登場してくれている、日本における軍歌研究の第一人者である文筆家の辻田真佐憲さんは、オープンしてわずか10日後の昨年12月24日に、さっそく訪問してきたという猛者。そんな辻田さんのアドバイスに従い、タクシーに乗って5分ほどで軍歌館の前に到着。ただ、所在地を聞いた時に「台湾の軍歌のミュージアムですからね」と言われていたので、どんなものかとドキドキ……。

 この軍歌館のある一帯は、日本統治時代の軍人官舎の残る地域。そして、軍歌館もその官舎の一つを利用した建物だ。そのためか、靴を脱いで入ると入場は無料だという。英語を話せる受付の人に聞いてみると、「もう日本人は60人ほど来たよ」と言うではないか! 観光客が間違ってきたのか、それとも軍歌マニアがこぞって押しかけたのか……謎だ!

 現在、軍歌館では、通常展示と「台湾軍歌発展史 熱血燃焼的音符」という特別展(5月末まで)の二つの展示が見られる。

 本館はiPadで自由に音楽を聴くことができ、軍歌マニアにはたまらない施設だ。言葉がわからないので、何を歌ってるかよくわからないが、なんだか心が躍る! おまけに実際に手にとって読める軍歌集は「反共歌曲」だとか、ものものしいタイトルで、心が踊るではあるまいか! 軍歌を使った音ゲーのようなゲームコーナーもあり、大人から子供まで楽しめそうな施設である。

 ただ、残念なことに、せっかく軍歌を多数聞くことができるのに販売物はない。うーん、ここでCDなんかを売っていれば「右から左まで全部ください!」と、財布の紐を解き放つのだが、残念!

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