コンセプトは“盲目のエヴァ”! 荒牧伸志監督が描く『エヴァンゲリオン』制作の背景とは?

1502_eva_doutore_3.jpg「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」登壇者。
左から山田幸美氏、氷川竜介氏、荒牧伸志氏、松本勝氏、石井朋彦氏。

 番組終了後、少しだけ荒牧監督にお話を聞くことができた。

――番組中で「(ストーリーを)明らかにしないほうがエヴァらしい」「エヴァはフォトジェニックだ」といったお話もありましたが、荒牧監督が考える“エヴァらしさ”とはなんでしょうか?

荒牧監督「ああ、難しいね(笑)。僕が見た中で、エヴァらしい動きは押さえたいなと思いました。誰がどう見てもエヴァだろうという部分は押さえつつ、自分なりの見せ方を入れていければいいと意識して作ってましたね。あのエヴァの頭身、独特のフォルムは、本当にビルディング群の中に立つと映えるんですよね」

――今回、「日本アニメ(ーター)見本市」での企画ということでしたが、日本のアニメの主流と思われているセルアニメ、一方、近年台頭をするセルルック、フォトリアルなCG、それぞれのアニメーターさんに求められるものに違いはあるのでしょうか?

荒牧監督「なるほどねえ……。半分言い逃れみたいな答えになっちゃいますけど、突き詰めるとみんな同じだと思うんですよ。基本的な技術は変わらないと思う。アニメーションの基本は根幹にしっかりあって、そのルックに合わせてどこをデフォルメするのか、どこにメリハリをつけるのか、そういうことだと思うんです。我々の場合は、モーションキャプチャーをそのまんまでは物足りない。かといって、何にもないところから作っていくにしても、最終的には人の動きそのままではないと思う。その加減とかメリハリは必要だと思います」

 作品への反響については――

荒牧監督「エヴァンゲリオンということで反応がすごいというのは感じました。それなりの反響はあるだろうと思ったけど、想像以上。コンテンツの偉大さにちょっとびっくりしました。まだ直接、庵野監督の感想を聞いていないので、怖いけどこっそり知りたいですね」

 今回の『evangelion:Another Impact(Confidential)』がきっかけで、『パシフィック・リム』の関係者からも、コンタクトがあったという荒牧監督。次の活躍に早くも期待できそうだ。
(取材・文/加藤千高)

■「日本アニメ(ーター)見本市」
http://animatorexpo.com/

■「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」第12回
http://live.nicovideo.jp/watch/lv204660654

【ニコニコ生放送 番組概要】
■「日本アニメ(ーター)見本市-同トレス-」2ndシーズン開始特番
放送日時:2014年3月9日(月)22時~23時(予定)
出演者:前田真宏、鶴巻和哉
番組内容:「日本アニメ(ーター)見本市」セカンドシーズンのお話や、日本アニメ(ーター)見本市OP募集企画の、おふたりによる選考発表を行います。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv204660678

【第13弾作品 予告情報】
■「Kanon」
【監督】前田 真宏【演出】吉崎 響【美監】串田 達也
【配信日】3月上旬
【予告編映像】http://www.nicovideo.jp/watch/1423459443

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