Xbox Oneが販売台数ワースト更新中! 復活のカギを握るのは「Windows 10」?

2015.02.03

Xbox One公式サイトより。

 昨年9月にようやく日本で発売されたマイクロソフトの最新鋭ゲームコンソール「Xbox One」――。販売台数は発売から1カ月あまりで3万台を突破し、クリスマス商戦を終えて2014年中の累計は4万3000台程度とされているが、新年が明けてからはその販売不振ぶりがさらに際立っているようだ。

■ついに300台割れで、ワースト記録更新中

“259台”これが15年1月19日~25日の1週間に日本国内で販売されたXbox Oneの台数だ(メディアクリエイト調べ)。その前の週の300台という同機器のワースト記録にも周囲は驚かされたのだが、さらに記録を更新することとなった。

 世界全体でのXbox Oneの総販売台数は1000万台を突破しているともいわれ、1850万台でトップのPS4(15年1月時点)との差は徐々に縮まっているという説もあるほどだが、話を日本国内に限って言えば、リリース当初から惨敗に終始していることは明らかだ。果たしてこのままXbox Oneが国内“超マイナー”プラットフォームの地位を獲得してしまうのか……。

■Xbox One再生のカギを握るWindows 10

 今後のXbox Oneのカギを握るのが、今年秋にもリリースされるといわれているマイクロソフトの新OS「Windows 10」にあるようだ。先頃行われたWindows 10の発表会で、Xbox事業部のフィル・スペンサー氏は、Windows 10とXbox Oneの“融合”について説明している。

 スペンサー氏によれば、マイクロソフトが提供するオンラインサービス「Xbox Live」の機能をWindows 10上で利用可能にするアプリ「Xbox App」などによって、ゲーム中のプレイ動画を録画したり、Xbox One上のゲームをストリーミング配信してPC側でプレイしたり、PCとXboxのユーザー同士がマルチプレイで遊ぶことなどが簡単にできるようになるということだ。

 また、Windows 10がマルチメディア機能の要である最新のグラフィックスAPI「DirectX 12」を搭載していることはゲーム開発側にとってもかなりのアドバンテージとなり、生産性がこれまでよりも50%は向上するという。

 そして、先頃、マイクロソフトが開発中のヘッドセット型周辺機器の「ホロレンズ」の情報も、徐々に明らかになってきている。ボイスセンサーとモーションセンサーを兼ね備えたこのホロレンズは実際の視界の中に映像を映し出し、コントローラーやカメラを必要としない“新たなPC”という設計思想のもとに開発が進められているそう。まさにウェアラブル端末であるということだろう。

 喫緊の話題として、Windowsユーザーから何よりも注目を集めたのは、Windows 7/8.1からWindows 10への無償アップグレードの発表だろう。今年秋以降、ひとたび無償でWindows 10にアップグレードした暁には、多くのWindowsユーザーが新OSと極めて親和性の高いこのXbox Oneをグッと近しい存在に感じ始めるのではないだろうか。そのとき、日本国内市場で低迷するXbox Oneに何か動きが見えてくるのかどうか、大きな分水嶺になりそうだ。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・Games Industry(Xbox Oneの低迷)
http://www.gamesindustry.biz/articles/2015-01-22-xbox-one-sank-to-300-sales-in-japan-last-week

・Games Industry(ホロレンズ)
http://www.gamesindustry.biz/articles/2015-01-21-microsoft-touts-windows-10-holograms

・Xbox Wire(Windows 10とXbox One)
http://news.xbox.com/2015/01/xbox-one-phil-spencer-unveils-new-experiences-for-xbox-one-and-windows-10-gamers
ほか

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