鉄人28号に「アニメーション神戸」、「淡路マンガ・アニメアイランド」計画…隆盛迎える兵庫県エンタメ事情

1501_hyogo.jpgKOBE鉄人PROJECT公式サイトより。

 先月、1995年の阪神・淡路大震災発生から20年が経過したことが大きく取りざたされた。震災の被害が酷かった兵庫県神戸市長田区の新長田駅前では現在、鉄人28号のモニュメントが出迎えてくれる。

 この鉄人28号は09年、KOBE鉄人PROJECTのシンボルとして完成した。同プロジェクトは06年より「横山光輝記念館」の開設に向けて活動しているNPO団体。マンガ家・横山光輝が神戸市出身であることから、11年には新長田に「KOBE三国志ガーデン」を開設するなど、精力的に活動を行っている。

 震災の翌96年から復興の一環として神戸市が開始したイベント「アニメーション神戸」も、今年で20回目を迎える。「アニメーション神戸」は、各地方自治体によるコンテンツ関連イベントの先鞭という側面からも昨今語られることが多い。イベントの花形である「アニメーション神戸賞」は、アニメ関係者や作品を各部門で表彰するもので、会場には主に人工島・ポートアイランドにある神戸国際会議場などが使用されてきた。

 ちなみに、このポートアイランドは81年の開島に際し「ポートピア’81」(正式名称:神戸ポートアイランド博覧会)を開催して地方博ブームの火付け役となった。最近ではスーパーコンピューター・京の事業仕分け問題をめぐる蓮舫議員の「2位じゃダメなんでしょうか?」や、小保方晴子ユニットリーダー(当時)の「STAP細胞はありまぁす!」といった発言が記憶に残る理化学研究所の所在地として有名になってしまった。

 このほか、兵庫県はマンガ・アニメ関連で地の利があり、マンガ家・手塚治虫が宝塚市出身であることから宝塚市立手塚治虫記念館もある。兵庫県が舞台、モデル地となる作品としては、『火垂るの墓』『よつばと!』『忍たま乱太郎』『攻殻機動隊』『Fate』などが挙げられる。加えて、西宮市には阪神甲子園球場があるので、高校野球をテーマとした作品では枚挙に暇がない。そして、西宮市といえば、やはり『涼宮ハルヒの憂鬱』が有名だ。アニメに登場する阪急西宮駅前の時計塔は一度撤去されたものの、ファンの熱意により昨年、見事に復活したことでも話題となった。そのほか、変わり種では、朝来市の竹田城が“ラピュタ”と呼ばれることがあったり、神戸新聞社の「いまいち萌えない娘」がアニメ『ロボットガールズZ』への出演を果たしたりもした。

 そして今、密かに“兵庫県のエンタメ”として注目を集めるのは、淡路島だ。17年オープンをメドに「淡路マンガ・アニメアイランド」の計画が進んでいる。これは地域活性化総合特区として国から認可を受け、兵庫県が推進している「あわじ環境未来島構想」の一環。各方面への打診などが聞かれる中、ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの生みの親・堀井雄二さんが同島洲本市の出身であることから、ファンは“ドラクエランド”を期待しているようにも思える。

 改めて盛り上がりを見せ始める兵庫県のエンタメ。新名所がどうなるのかと共に、その行方を見守りたい。
(文/真狩祐志)

■「KOBE鉄人PROJECT」
http://www.kobe-tetsujin.com/

■「アニメーション神戸」
http://www.anime-kobe.jp/

■「いまいち萌えない娘」
http://imamoe.jp/kobeimamoe/

■「あわじ環境未来島構想」
http://www.awaji-kankyomiraijima.jp/

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