“ライトオタク”のエスノグラフィ(民族誌) 第1回

「ラブライバーは“民度”にとても気を使ってる」離島からやってきたラブライバー【“ライトオタク”のエスノグラフィ】

―――今アキバには週にどれくらい通ってる?

K「家(世田谷区内)からアキバまでロードバイク乗ってほぼ毎日通ってます!」

―――えっ?

K「電車で行くよりも、自分はロードバイクのほうが早いんで(笑)。だいたい30分から40分でアキバつけますもん。さっきも言ったように、島にいるときは海で泳いで遊んでたりしてたから体力的には余裕です!」

―――でも、ほぼ毎日行く意味がわからない(笑)。さすがに毎日買い物したりはできないでしょ?

K「アキバでは買い物以外にも、オフ会したり友達と遊んだりしてます。あと神田明神で(『ラブライブ!』の)聖地巡礼したり、ラジオ体操したり……」

―――えっ、ラジオ体操?

K「はい。早朝に家を出て6時半から神田明神でやってるラジオ体操に参加して、それを終えたらまた家に帰ってきて大学行きます。あ、もちろん大学終わったらまたアキバに向かいます! やっぱり、そういうのってこっちじゃないと体験できないですし(笑)」

 K君が通う大学は世田谷区内にあり、彼の家からは近いものの、秋葉原からはやはりロードバイクで40分ほどの時間がかかるという。つまり彼は、早朝のラジオ体操時の往復と大学後の往復とで合計160分の時間をロードバイクでの移動に使い秋葉原に通っていることになる。しかも、それをほぼ毎日行っているというのだから驚くべきことである。次に筆者は彼のラブライバーとしての活動について聞いてみることにした。

■オフ会に参加するたびにガチャを回す…あなたの知らないラブライバーの生態

―――さっき神田明神で聖地巡礼って話も出たけど、ラブライバーとしての活動についても聞かせてもらってもいいかな。まず好きなキャラは誰なの?

K「小泉花陽(CV:久保ユリカ)ちゃんです。」

―――なるほど。じゃあ、友達も花陽ちゃんを好きな人が多いの?

K「いや、そんなことはないです。ラブライバーたちは基本的にμ’s【編注:『ラブライブ!』主人公たちのアイドルグループ】の9人それぞれが可愛いことを知っているので、ほかのキャラクターのことをdisったりはしません。なので、もちろん花陽ちゃんじゃないキャラクターを好きな友達もいます。あと、ラブライバーたちだけが100人くらい参加するLINEグループに参加しているんですけど、そこでもみんなの好きな娘はバラバラです。というか、むしろみんなが一人ひとりのキャラクターの可愛さを語ったりします(笑)」

―――あ、そんなLINEグループがあるのね。それはどういう経緯で参加したの?

K「Twitterで仲の良いフォロワーさんから誘われて参加しました。100人もいると色々な情報が入ってくるので、情報交換の場として活用してます」

―――確かにそれだけ人数いれば、たくさん情報が集められそう。ちなみに、グループメンバーの年齢とか男女比とかはどんな感じ?

K「参加している人たちの年齢は、10代後半から20代前半くらいが多いですね。自分みたいな大学生や高校生が中心で、たまに社会人もいるような感じです。男女比はたぶん男6で女4くらいです」

―――そんなに女の子が参加してるの!?

K「最近は、女の子が増えてますね。アニメイトでも『ラブライバー女子』のためのキャンペーンをやったりしてますし、かわいいグッズも発売されてたりするんで、女性ファンの獲得が上手い作品だと思います」

―――全然知らなかった。そんなにラブライバー女子の比率も増えてるなら、変な話ラブライバー同士のカップルとかも誕生したりしてるの?

K「もちろん、たくさんいますよ。」

―――そうなんだ、すごいことになってるのね(笑)。ちなみにK君の彼女は?

K「俺の彼女はそこまで『ラブライブ!』にはハマってないですけど、アニメとかは好んで見る子なので、話は合いますね。ただ、青山行ったりとか、普通のカップルがするデートもしますよ(笑)」

「ラブライバーは“民度”にとても気を使ってる」離島からやってきたラブライバー【“ライトオタク”のエスノグラフィ】のページです。おたぽるは、人気連載ホビー連載の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!