『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』の“BL的楽しみ方”　腐女子が指南！

　国民的アニメのクロスオーバー作『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』が今夜の『金曜ロードSHOW！』（日本テレビ系）で放送されます。どちらも大泥棒と言えば『ルパン三世』、名探偵と言えば『名探偵コナン』といえる大人気作ですが、ルパンとコナンの属性に注目すると、「泥棒と探偵」「オヤジにショタ」……と腐女子が心惹かれるワードが！　そう、本作は腐目線で見ても楽しめる作品なのです。今回は、放送に先がけて腐女子が『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』の“BL的楽しみ方”を教えちゃいます！　※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

　まずは『ルパン三世VS名探偵コナン』についておさらいしていきましょう。2人の初共演は2009年。『金曜特別ロードショー』（日本テレビ系）で放送された『ルパン三世VS名探偵コナン』（ここではTV版とします）、通称“ルパコナ”。……公式がカップリング表記をすると戸惑うのは私だけ？（笑） このTV版の好評を受けて、4年後の2013年に公開された映画が今回の『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』です。物語は、陰謀うずまく秘宝・チェリーサファイアをめぐり、ルパン一味とコナンらがときには対立し、ときには協力するという夢のような作品。

　ルパンとコナンはもちろん、本作は『ルパン三世』の銭形警部と『名探偵コナン』の目暮警部など、作品を越えたキャラ同士の絡みも見どころのひとつ。また、TV版の舞台はヴェスパニア王国という西洋風の国で、今回は日本。ですが、銃でドンパチやったりするアクションを見ると、世界観はルパン寄りだなぁという印象でした。また、TV版を見ていないと意味がわかりづらいシーンもあるので、TV版を見ていない人も後から見ることをオススメします。

　それでは、そんな本作の“BL的楽しみ方”を紹介していきます。

■銭形警部がルパンを好きすぎる件

　初っぱなの見どころとしては、もう十分、十二分にわかっていることですが、銭形警部がルパンを好きすぎる!!!　そして、中森警部も怪盗キッドを好きすぎる！（笑）　ルパンを共に追うことになった佐藤刑事の初恋の相手がルパンだったと聞いた銭形警部。なんと、フッと笑って「ある意味ワシもルパンを愛しておる」とつぶやきます。あ、愛しておる……愛しておる……衝撃のあまりDVD巻き戻して2回見ちゃったよ……。こういうことをサラッと言っちゃう、腐女子惑わせのダンディめ!!　そして中森警部も、序盤で怪盗キッドに変装したルパンが銃を使い、タバコを咥えているのを見て愕然というか、失望した顔を見せています。銃を取り出して驚くのもわかるけど、中森警部はどんだけキッドに夢を見てるんだ!!（笑）

　警察と泥棒（怪盗）には、追って追われての吊り橋効果でも働いているんでしょうか。ルパンはとんでもないものを盗んでいきました、そう、腐女子の心です……ってうっさいわ！　作中でルパンが現れるとどこでも追いかけ、つねに行動を読んで張り付いていく銭形警部。もし仮にルパンが捕まったら、銭形警部は心を失わないか心配です……。

■あざといショタに次元タジタジ

　男の色気が薫るクールな銃使いと言えば、次元大介。本作の中盤では、次元の可愛さが全力で味わえます。次元が子供に優しいのはアニメ『ルパン三世』でも描かれていますが、今回の子供はただ可愛いだけの子供じゃない。小1のコナンに「パパ」と呼ばれ、ちゃっかり情報を引き出され、部屋に踏み込まれ、追っ払おうとしたら「泥棒～！」と叫ばれ……大人の頭脳で子供の特権を使ってくるコナンに全力で振り回される次元。普段のハードボイルドさはどこへやら（笑）。しかし黙ってやられる次元じゃない。コナンの口癖や行動パターンを分析した恥ずかしいメモを作ったり、決め台詞を茶化したりと、精神年齢は17歳であるコナンのカッコつけを全力でからかいます（笑）。というか、次元がいちいちメモ作ったのが可愛いすぎる……！

　ですが、なんだかんだコナンの面倒を見る次元。あのルパンに比べたら、コナンはまだ手がかからないのでしょうか。ちなみに、ルパンと次元の関係にはいろんな見方がありますが、一言で言えば「親友」だと私は思っています。なおBL業界では“親友＝ホモ”です。

■“何かあってもおかしくない”貧乏アジトで生活をするルパン一味

　普段は世界を股にかけて活躍するルパン一味。今回は日本の廃工場を改造してアジトにしています。見た目も中身もボロい家。このたいして広くない家に男三人が隠れて生活をしています。ルパンらは世界中を渡り歩いているルパンらは慣れっこの共同生活でしょうが、そんなことをずっと続けて間違いが起こらないわけがない……と思ってしまう腐女子脳!!　次元も仕事の合間にここで料理したんですかね……日常妄想の舞台をありがとうございます。

　ちなみに少年探偵団がこのアジトに乗り込んだ際は、石川五ェ門が子供たちに睡眠薬入りのお茶を飲ませて、ことなきを得ます。その後、ルパンたちが武器を持ってないか少年探偵団を確認しようとしたとこで、五ェ門が「おなごも剥くのか……？」とためらいを見せます。7歳児相手に。紳士かよ!!

■総受け？ 総攻め？ コナンは永遠のヒロイン!?

『ルパン三世VS名探偵コナン』とあるとおり、クロスオーバー最大の名物はキャラ同士の対決、そして共闘!!　前半は知略の大泥棒vs推理の名探偵＆警察という対決でしたが、後半はルパンとコナンのアツい共闘が繰り広げられます。共闘、いいですね共闘。BL業界ではそれを“ホモ”と呼びます。

　物語の終盤、黒幕に襲われるルパンを庇って怪我をしたコナン。その後、コナンは黒幕に連れ去られてしまいます。ルパンはそれを追って今にも飛び立つ飛行機に大ジャンプ！　わあ、お姫様と王子様みたい！　ネタバレになってしまうので、端折りますが、犯人を追い詰めたその後のルパンとコナンの対比がとても良かった……。警察やもっと上の組織、そしてルパンの心まで動かした最強の名探偵・コナン。とんでもないものを盗まれたのは、ルパンのほうでした……ってうっさいわ！（笑）　一人の小学生と背中合わせでやりあうルパンも、大人と渡り合うコナンも、立場こそ違いますがスポーツマンガでいうとこの「ライバル」を感じた終幕でした。ちなみにBL業界ではそれを“ホモ”と（略）。

■怪盗キッドはルパンの○○も盗んでいきましたか……？

　物語の序盤で怪盗キッドに変装していたルパンでしたが、ルパンとコナンの事件が解決された後、ガッツリとキッドにやり返されてしまいます。キッドもまた一筋縄ではいかない子供……何を盗まれたかは、ぜひ放送を見てみてください。

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　ショタからオッサン、大泥棒から警察まであらゆるキャラが入り乱れた104分。さすがに子供向け作品でもあるので「こうなるだろうな～」という先はの展開は読めるのですが、それでも面白い！　全部が山場というぐらい盛り上げっぱなしで、かつてコナンとルパンに夢中だった大人、そして今なら腐った目で見てしまう腐女子に是非“一挙両得”で見てほしい一作でした。ちなみに私はこれを見た後に、TV版を即効レンタル屋へ探しに行きました（笑）。
（文／祭屋みきぽ）