声優誌レビュー「声優グランプリ」2015年2月号

声優志望のきっかけに変化!? ジェネレーションギャップを感じた「声優グランプリ」

――昨今の声優人気に伴い、気がつけば声優専門誌も定期・不定期を合わせて10誌以上が刊行されている。そんな“声優誌 群雄割拠”の時代にあって、各誌はどのような記事・企画をとりあげているのだろうか? 主要な声優誌を中心に、目玉記事や気になる企画などを紹介しつつ、各誌の特徴を分析していく――

■「声優グランプリ」2015年2月号
出版社…主婦の友インフォス情報社
発売日…1月10日(毎月10日発売)
価格……1167円+税
創刊……1994年

 水樹奈々を表紙&巻頭に据えた「声優グランプリ」2月号。1月売りということで、今号が事実上の新年号だが、季節絡みの構成を得意とするライバル誌「声優アニメディア」(学研パブリッシング)との差別化か、新年を押し出すようなページは全体的に少なめだ。

 ただし、表紙上部にある月替わりのキャッチコピーには「今年も声グラにかかってこい!」との熱いメッセージが。21年目を迎えた声優専門誌の王者「声グラ」らしい新年の挨拶である。

 さて、今月最も目を惹いたのは名物企画「へあちぇん!」だ。同企画に登場したのは竹達彩奈悠木碧のユニット「petit milady(プチミレディ)」で、テーマは「双子の人形」。悠木は水色、竹達はピンクのウィッグを被り、パステル調でまとめられた衣装も相まって、なんとまあ可愛らしいこと。

 背景やページデザインの雰囲気もテーマとマッチしているが、ひときわ輝くのは「ふたりは甘いミルクの香り」という煽り文句だ。奇しくも竹達と悠木は“小柄&巨乳”であり、もしかして「甘いミルク」ってそういう意味なのかしら? そう考えると、ページの色味もパステル調ではなく“乳白色”って感じに見えてくるから不思議じゃないの。あらヤダ、ウフフ……などと、思春期じみた妄想がはかどるページであった。

 続きましては、同じく二人組ユニットの「every♥ing!(エブリング)」。近年、声優にも力を入れているホリプロだが、every♥ing!はそのホリプロ所属の現役女子高生声優・木戸衣吹山崎エリイからなるユニットだ。今号から彼女たちの新連載「every♥ing!のお仕事調査隊」がスタートしたわけだが、内容は「古今東西の仕事を調査する」というのもの。

 記念すべき第1回目のテーマは「ウェイトレス」。もちろん、木戸と山崎のふたりはウェイトレス姿であり、こちらもなんとまあ可愛らしい。今後、きっと「仕事調査」という建前で、いろいろなコスプレ姿が見られると思うので、オッサン世代としては姪っ子を愛でるような気持ちで楽しみたいところです。

 そのほか、今月は毎年恒例の「声優読本」が別冊付録。構成は去年から大きな変更はなく、冒頭の「声優のお仕事マルわかり事典」にいたっては、昨年と同じページ構成&文章(写真も半分ほど昨年と同じ)という潔さが心地良い。

 なお、「声優読本」で興味深かったのは「日ナレ在校生座談会」。登場するのは「日ナレ」こと日本ナレーション演技研究所でレッスンを続けながら、すでに事務所に所属して仕事をしている新人声優3人(梅原裕一郎小澤亜李優木かな)。

 主にレッスンや仕事について語る座談会だが、その中で、小澤が声優という仕事を知ったきっかけが「小学生時代、ゲーム好きの親友が『ゲームの声優になりたい』と言っていたこと」だという。これが個人的には衝撃的で……とは言ってもジェネレーションギャップに近い話ですが、自分が子供の頃は声入りのコンシューマゲームなんてほぼなかったからなんですけどね。

 そう言えば先日、とある新人声優たちと酒を飲む機会があったが、彼らの中にも「声優を目指したきっかけは、アニメではなくゲームの影響」という子がチラホラと。時代の移り変わりに驚くと同時に、コンテンツの増加が声優業の受け皿を広げているのだな……と実感した次第なのです。
(文/神楽坂隆)

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アプリでフルボイスの時代ですからなぁ…。

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