今度の“レッド”には、どんな難関が降りかかるのか…クライマックスが差し迫る『トッキュウジャー』第43駅

 オモチャの家を火にかける時を楽しみに、キャンプファイヤーよろしくマイムマイムを踊るクローズたちを見たドールハウスシャドーが「もう、ほとんど5分経ったから(火の上に)乗せちゃえ」と。この大阪のおかん並に優しくもアバウトな判断に「今回はタイムサスペンスなんだから、せめて時間は守ろうよ!」「OPは毎回遅延なのに、こういう時は見切り発車かい!」「いいなあ、床暖房」と、視聴者からは賛否両論が。

 そんな中、外に放り出されたカグラの靴を見て、ヒカリが興奮……じゃなかった、何かをひらめきます。けん玉の替え糸を何本も取り出し、一本につなげていく二人。昴ヶ浜に帰るためにも絶対に脱出しようと元気づけようとするヒカリに対して、どこか不安げなカグラ。彼女は今朝見た夢のせいで、故郷に帰っても自分の居場所があるかどうか悩んでいたのです。

 そんなカグラに、ヒカリはけん玉についての思い出を語り始めます。このけん玉は、まだヒカリがカグラたちと出会う前、父も友達もおらず寂しい思いをしていた時に、おばあちゃんがくれたものだと。そして、そんな自分を支えてくれた母とおばあちゃんを守れるような大人になりたい、とずっと思っていた。たとえ母やおばあちゃんに自分とわかってもらえなくても、彼女たちを助けることができるのなら、今のままで構わない。

「大人になるのは悪い事ばかりじゃない」

 ヒカリの覚悟に心を打たれたカグラは、自分も家族を守るために、再び昴ヶ浜に戻る決意を固めます。そして、いよいよヒカリとカグラの脱出計画が始まろうとした時……現場に駆けつけたライトたちの目前で、火が回ったオモチャの家が崩れ落ちたのでした!

「まだ時間じゃないのに、なんで!?」

「だってぇ、面倒くさかったんだもん」

 あまりにC調【編注:“調子がいいこと”を意味する】で無責任なドールハウスシャドーの発言に、怒りで体をわななかせるライト。すると、ライトの肩からうっすらと黒い影が! それは闇の皇帝ゼット(演:大口兼悟)が発している闇のようでした。一体、何が始まるのか? 緊張感が走る現場に、焼け落ちたはずのヒカリとカグラがその姿を現します。オモチャの家が崩壊する直前、ヒカリたちはけん玉を窓から外へ放り投げました。そして家から出て巨大化(元のサイズに戻っただけですが)したけん玉の勢いを利用して、そのまま脱出していたのです。さすがトッキュウジャー唯一の頭脳派、ヒカリ。けん玉探偵の面目復活です。

 二人の無事を確認して我に戻ったライトは、ハイパーキャノンでドールハウスシャドーを撃破。そのまま巨大化したドールハウスシャドーには、これまたお年玉の残りをかっぱぐための「素晴らしく変形しまーす」超々トッキュウーオーで応戦。

 しかーし、そこはさすがに新年一発目です。ただのロボ戦で終わらせては東映の名が廃ると、超々トッキュウーオーとドールハウスシャドーがオモチャの家に入り込み、まさかまさかの室内戦、一軒家ロボバトルが開幕です。豪奢な洋館の階段や飾り窓をバックに戦うロボット。なかなかにシュールな絵面ですが、ドールハウスシャドーがピンチになると、なんの脈絡もなく映画『ナイトミュージアム』っぽく西洋鎧が助けに入ったり、今回のロボ戦、力の入り方がどこか斜め上の方向にズレてるような。これ以上、ファンシーな方向に行く前に、ということで、超々トッキュウーオーイマジネーションエクスプレスを炸裂して、とっととドールハウスシャドーを爆散しました。

 ところが実は、今回の作戦はどっこい生きてたモルク侯爵(CV:鈴木れい子)の入れ知恵で“あること”を確認するための布石にすぎなかったのです。“あること”とは、仲間の死を目の当たりにして絶望したトッキュウ1号がどうなるのか。そしてトッキュウ1号から出た闇のオーラを見たモルクは、皇帝がキラキラに惹かれる理由はトッキュウ1号にあると確信したのでした……。

 年末のトカ×ミオに続き、ヒカ×カグの仲が進展し、こうなるとこのままライ×明、来るか! と思いきや、ライトと皇帝ゼットの隠されたつながりを示唆するという、いよいよオーラスへの導入を感じさせる第43駅でした。実は替え玉だったり、ラスボスと一蓮托生の身になってしまったりと、必要以上にレッドに難関を降りかける癖があるシリーズ構成の小林靖子にゃんですが、一体『トッキュウジャー』はどうなるか……。

 さて烈車戦隊トッキュウジャー。勝利のイマジネーション! 出発進行!! 次の停車駅は、グリッタ嬢(CV:日高のり子)の助けを得て、キャッスルターミナルへ最後の決戦に向かうトッキュウジャー。しかし、レインボーライン総裁の口から語られたライトの恐るべき秘密とは? な第44駅「昴ヶ浜へ」です。ライトの体からにじみ出た闇と皇帝ゼットの関係が気になる人もそうでない人も、乗り遅れのないよう、ご注意ください!!

 EDの列車紹介は、クライマックス近くで尺の関係か、ありませんでした。
(文/雑賀洋平)

競技用けん玉 新富士 赤

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持っててよかった、けん玉。

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