“ブラック・ウィドウから草薙素子”は必然だった!? ハリウッド版『攻殻機動隊』ヒロインにスカーレット・ヨハンソン

1501_motoko_scarlet.jpg映画『アベンジャーズ』内ブラック・ウィドウ紹介ページより。

 押井守が監督したアニメ映画『攻殻機動隊 Ghost In The Shell』に惚れ込んで、スティーヴン・スピルバーグが映画化権を取得したのは有名な話。ウォシャウスキー兄弟が『攻殻機動隊』のような映像を作りたくて、『マトリックス』トリロジーを作り上げたのも有名な話である。アメリカのSF小説の一ジャンル「サイバーパンク」に影響されて生まれたコミックスをアニメーション化した作品が、ハリウッド映画に大きな影響を与えたわけである。

 そのスピルバーグの実写化プロジェクトは現在稼働中で、すでに監督は映画『スノーホワイト』のルパート・サンダースが担当すると報じられていた。先に噂になっていたマーゴット・ロビーが『スーサイド・スクワッド』出演を優先したことで、彼女の主演の話は立ち消えとなった。これと前後するように聞こえてきたのが、スカーレット・ヨハンソンにも『攻殻機動隊』の主人公・素子役のオファーがあったという噂だった。今回この噂が現実となり、草薙素子にあたる主役はスカーレット・ヨハンソンに決定した。

 スカーレット・ヨハンソンと言えば、『アイアンマン』シリーズを皮切りに『アベンジャーズ』、そして『キャプテンアメリカ・ウインターズ・ソルジャー』と、妖艶な女スパイのブラック・ウィドウ役として、華麗なアクションを披露していることはご存知のとおり。

 察しのよろしい方はもうお気づきだろうが、このヨハンソンが演じた実写版ブラック・ウィドウの立ち居振る舞いやビジュアルは、草薙素子の系列に当たるのだ。戦う女性もしくは女性型アンドロイドのモチーフとして、タイトな全身スーツにロングコート的な出で立ちは、『攻殻機動隊』の草薙素子であり、『銃夢』(この映画化権は『アバター』のジェームス・キャメロンが所有!)の戦闘アンドロイド・ガリィなど、ハリウッド映画はこれをうまく取り込んでいる。そんなわけで、アニメーションのアクションとしてはすでにお約束的なものとなっている“三点着地”(空高くから舞い降り、片膝と片手を地面について、ついでにもう片方の手は水平にビシッと伸ばして着地。ドヤ顔で前方を見据えるというアレ)も、ヨハンソン演じるブラック・ウィドウは披露しているわけだ。

 そんなある種、素子のフォロワー的な側面を持つ実写版ブラック・ウィドウを演じたヨハンソンが、本家の素子を演じるわけである。なんというか「日本に生まれて良かったなあ」と『ベイマックス』を観たときにも思ったものだが、ハリウッド版『攻殻機動隊』でもそんな気分が味わえるように期待しようではないか!

 幾度となく噂に上るハリウッド版『AKIRA』や『カウボーイビバップ』も、もう少し具体化してくれるとうれしいのだが……。ともあれ、『AKIRA』のように、インターネットに流出したプロット段階を見るに、改変され過ぎて『AKIRA』である必要がない作品になってしまうのは避けていただきたいものである。
(文/加藤千高)

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